まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

歌曲/オペラ

3月中旬から連日アーカイブからの配信を続けてくれているウィーン国立歌劇場が昨日8日にめでたく公演を再開。とはいってもオペラ公演はまだ先の話で、席数を限定した状態で、ギュンター・グロイスベックのリサイタルでのスタートとなった。ピアノ伴奏のみのソロで、数日前に観た「エレクトラ」の演出を担当したウヴェ・エリック・ラウフェンベルクによる詩の朗読をはさみながら、シューベルトの歌曲を中心に、たっぷり1時間半余り。アンコールでは「ワルキューレ」からヴォータンのアリアもあり、贅沢なひととき。

続いてアーカイブからの配信のうち、ムソルグスキーの「ボリス・ゴドゥノフ」。タイトルロールは、MET版でも同じ役を演じたルネ・パーペ。「アドリアーナ・ルクヴルール」と同様に、これも実在の人物がモデルで、皇弟ドミトリーを暗殺した疑いをかけられたのも、偽ドミトリーが現れボリスを悩ませたのも史実とのこと。ただ、幼いドミトリーはてんかん持ちで、ナイフを手に遊んでいるときに発作が起きたためにそのナイフで自傷し死に至ったという説が有力だそうで、だとすればボリスの暗殺疑惑は濡れ衣。MET版では、王冠やマントなどいかにも君主らしい装いだったのがウィーン版ではなぜか、ボリスも諸侯たちもスーツ姿。罪の意識で正気を失っていく場面の鬼気迫る演技に目が釘付け。ロシア語での上演で、字幕はドイツ語と英語の2択のみ。英語の字幕があってよかった。

ボリスの息子フョードルをズボン役のマーガレット・プラマー、娘クセニアをアイーダガリフッリーナ(出番が少なくてもったいない!)、ドミトリーの死の経緯などを語る年代記の書記ピーメンをクルト・リドゥル、偽ドミトリーを名乗るグレゴリーをマリアン・タラバ、ボリスの側近シュイスキーをおなじみのノルベルト・エルンスト。

観ながら手織を進め、最後まで織り終えたー! 糸始末等は今月後半に再開される手織教室の時間にするつもりでいたのに、観ながらだったせいかすっかり忘れ、経糸の端を3本ずつ結ぶ作業まで終えてしまった。ということは、教室の日までに次の作品の整経をするか、はたまた教室では3本ずつの細い房を四つ編みする作業でお茶を濁すか…。

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まだ湯通しもしていない状態だけど、とりあえず巻いたときの形にしてみた。経糸にグリーンを入れて正解だったわー。