まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992004-01-03

昼過ぎに伯母の家へ向かう。寒いのを覚悟で厚手のフリースにカーディガンも持参したけど、暖冬のおかげでとうとうストーブは使わずじまい。鼻の先が冷たくなったらカーディガンを着て、熱いお茶であったまったら脱ぐ。その繰り返し。

タツは温度が最高に設定してあってやけどしそうに熱いのに、伯母は7枚も8枚も着こんでいながら「なまぬるいぐらい」だと言う。1年半ほど前に足を怪我して以来ほとんど外出しないものだから、すっかり足が弱くなってヨチヨチ歩きであぶなっかしいことこのうえない。と思った途端に居間で転んで尻餅をついた。手を引いて起こしたけど、何日か前にトイレで転んだときは支えがなくて起きるのにひどく時間がかかったという。それほど足元が危ないのに伯母はいまだに2階で寝ている。「階段で足をすべらせたら大変だよ」といくら言っても「何年もそうしてきたから」と言ってきかない。もともと小柄な人だが年末に風邪を引いてさらに体重が落ち、33キロしかないそうな。

80になった伯母をこれ以上ひとり暮らしさせておくべきではないのだろうなぁ。でも伯母は頑として今の住まいを離れようとしないし、伯母の家からでは私はとてもじゃないけど職場まで通うことができない。どうしたものかなぁ…。「入院なんかしないでポックリ死にたい」と伯母は言う。私だってひとり暮らしだからいずれはそういう死に方したいけど…。亡き母の長姉である伯母は私にとって今では積極的に身内といえる唯一の人なので、なんやかや言ってもこの人がいなくなったらキッツイなぁ…と思う。そう思うならもっと大切にしてあげればいいんだけどね。私が訪ねて行くのを心待ちにしていることは十分すぎるぐらいに分かっているのだから…。

祖母は当時にしては遅く29歳で結婚したのだが、相手が道楽者でちっとも働かず、周囲に別れるように薦められても耳を貸さなかったそうだ。なぜかといえば、ちょっとした二枚目だった祖父にぞっこん惚れていたから。今回初めて伯母にきいた話。こういう話をもっともっと聞きたいのだけれど、具体的なきっかけがないと「もう昔のことだから忘れちゃった」で終わっちゃうんだよねぇ。

何年も前に伯母が布団の上げ下ろしがつらくなってきたと言うので、私の分ならコタツで寝るからいいよ、と軽い気持ちで答えたら、それ以来毎年コタツで寝るのが決まりになってしまった。座布団を並べて敷布団代わりにして、掛け布団はずっしり重たい丹前。寝相はいい方だけど、起きるとどこかしら体が痛いんだな、コレが。

写真は、伯母の家の居間に何十年もかかってる色あせたのれん。まちがいなくどこかのみやげ物だな。なんたって宮沢賢治だ。