まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

歌舞伎座

朝から歌舞伎座へ。六月大歌舞伎。今月は第1部から第3部までフルで観劇。

第1部の最初は「御摂勧進帳」。「御摂」と書いて「ごひいき」と読ませる。本家本元の勧進帳に比べるとずっとくだけていて、弁慶は子供のようにワーワーと泣くし、見どころの「芋洗い」という場面では、捕り手たちの首を次々に引っこ抜き、巨大な用水桶に投げ込んだ後、桶の上に仁王立ちになり、2本の棒でかき混ぜてみせる。その弁慶を芝翫。四天王のひとりを左團次さんのお孫さんの男寅くん ♪

次は「夕顔棚」。夕顔が咲き乱れる庭先で、お風呂上がりの爺さまと婆さまが過ごすひととき。遠くから祭りのお囃子が聞こえ、二人も踊ってみたりしながら若い頃の思い出にひたっていると、村の若い衆たちが迎えに来る。ただそれだけで、なんということないんだけど、ほのぼのとしていて大好きな作品。しかも菊五郎の婆さまに左團次さんの爺さまだからもう言うことなし! 婆さまは、いわゆる「肉襦袢」で胸をあらわにする場面もあり、たれた胸を持ち上げ、その下の汗を拭いたりもする。大受け。最初に迎えに来る若いカップルを巳之助と米吉。続いて登場する数組のカップルの中に、左團次さんの弟子の「つーたん」こと蔦之助の姿も。

完全入替制で、2部との間は約1時間半。といっても40分前に開場なので、タリーズで「魂手形」の続きを読んでいたらあっという間。

第2部は、4月に上の巻が上演された「桜姫東文章」の下の巻。いやはや、もうなんと言っていいのか、私のボキャブラリーではとてもじゃないけど言い表せない濃密な時間。没入した。仁左衛門玉三郎だからこそ実現できる世界なのよねぇ。うっとり。上下巻とも観ることができた幸せをかみしめる。

第3部との間は1時間半弱。外に出るのも面倒で、地下の木挽町広場へ。通販オンリーに変わっていた舞台写真の販売が再開されていたので、爺さま婆さまのツーショットを含め3枚購入すると、歌舞伎茶屋のコーヒーが割引になる券をくれたので、食事も歌舞伎茶屋で済ませちゃおう、と揚げなすのお蕎麦にしてみた。

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第3部のはじめは「京人形」。左甚五郎が彫り上げた人形に魂が入って動き始め、最初は男のようなのに、廓の太夫の鏡を懐に忍ばせると、たちまち女らしい動きに変わる。この人形役を染五郎。ちょっと硬いなー。左甚五郎を演じるのは白鸚で、後半の見どころは様々な大工道具を使った立ち廻り。三階さんたちの活躍に拍手。

最後は、日蓮聖人の降誕800年記念作「日蓮-愛を知る人」。若き日の日蓮猿之助が演じる。スーパー歌舞伎のような派手さはないものの、台詞を通じて猿之助の情熱がビンビンと伝わってくる。市川右近くんの善日丸がくりんくりんで可愛かった!

今月は充実していたなぁ。大満足で帰路につき、帰宅後すぐに仕事の続き。エクセルファイルの英文に和訳文を上書きしていく。セルが行数変更できない設定になっているので、ワードファイルに英文をコピペし、その下に作成した和訳文をエクセルファイルにコピペで戻すという作業になった。約4時間の作業で終了。でも担当の先生に伝えるべき留意点が少なからずあるので、送信は保留。今日はここまで。