まるぶろぐ

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maru992014-05-16

今月歌舞伎座の千秋楽と絵の教室の作品展の最終日とがピッタリ重なってしまい、日程調整が難しくて、今月の團菊祭はやむなく昼夜通しでの観劇。

その幕開きが左團次さんが主役を務める「毛抜」なのねん。銀だと偽って鉄の櫛をお姫様の髪にさし、天井裏で磁石を操り、お姫様の髪が逆立つ奇病と言い立てる、という荒唐無稽な計略で、いくら櫛が鉄で磁石に反応したとしても、長い下げ髪が逆立つはずはないし、その磁石がまた方位磁石だったりするという、科学的にはまったくナンセンスなんだけど、そこはまぁ、「芝居でさぁ」というわけで ^^;

最前列ほぼど真ん中の席だったので、気分は「この世でふたりきり」。左團次さんの弾正は、大きくて、明るくて、ちょっとエッチで、でもあったかくて、カッコよくて、笑顔がステキで、いやぁ〜シアワセシアワセ♪

お姫様を演じたのは左團次さんのお孫さんの男寅クン。これで万兵衛が男女蔵さんなら父子三代の共演がかなったんだけどなぁ。

続く「勧進帳」は、海老蔵の弁慶に菊之助の富樫で、いわば「團菊」のジュニア版。團十郎亡き團菊祭で、菊五郎の「魚屋宗五郎」はまさに教科書のような見事さ。宗五郎はこうじゃなくっちゃ。若手が演じることが多い三吉を幹部昇進の橘太郎。これがまたいい。家老はもちろん左團次さん♪

昼の部の「毛抜」と同様に、夜の部も十八番で幕を開ける。松緑の「矢の根」。彼のブログがとにかくネガティブなものだから、明るい演目を観ていても心配になってしまう。十郎の役に田之助さん。お元気そうでなにより。

「幡随院長兵衛」は海老蔵の長兵衛と菊五郎の水野。威勢のいい舞台番はすっかり新十郎の持ち役になってるねぇ。吉右衛門が演じる懐の深い大親分としての長兵衛とは違い、海老蔵の長兵衛には暗い凄みがあって、優越ではなく、それぞれのニンに合ったまったく違う個性を持った二通りの長兵衛。その違いが面白かった。

長兵衛の子分たちの中に男女蔵さんと男寅くん。お二人の襲名披露パーティーにお呼ばれしたんだけど、あのときまだ8歳だった男寅くんがもう19歳だなんてねぇ…(遠い目)。

最後は菊之助の「春興鏡獅子」。獅子になってもやわらかみがあるのがこの人らしい。胡蝶には、名題昇進の左字郎改め蔦之助と國矢という踊り上手な二人。子役の胡蝶と違い、見応えたっぷり。

歌舞伎らしい演目ばかりで、大満足の一日でありました。