あいにくの雨の中、自宅でブランチを済ませてから下北沢の本多劇場へ。20代の頃から観続けている加藤健一事務所の第123回公演「フラワリング・チェリー(夢見るチェリー)」の千秋楽。

加藤さんが演じるジムと、文学座の山本郁子さんが演じる妻のイゾベルが笑顔で寄り添い、妻は麦わら帽子をかぶり、背景にはリンゴがいっぱいというチラシから、リンゴ農家の話を思い描いていたのだけれど、ジムは保険会社の営業員。でも故郷のサマーセットで農園を営むのが夢、となればいずれは夫婦でその夢を実現するのか、と思いきやさにあらず。タイトルの「チェリー」は夫婦の姓で、ジムの夢は叶うどころか、その夢をめぐり夫婦の思いはすれ違い、ハッピーエンドとは真逆のエンディング。夫の夢に妻が反対するというありがちな展開でもなく、妻はむしろ応援しようとするのに夫の態度は煮えきらない。その場しのぎの嘘をつくのがジムの悪い癖で、3か月も前に会社を辞めていたことを家族に隠し、金に困って妻の財布から2ポンドをくすね、息子が盗ったと思い込んだ妻が息子を攻め立てているのに本当のことが言えず、妻が娘も巻き込み失くなった紙幣を探している間、娘の親友に言い寄られ、デレデレしていたりする。妻も妻で、夫を訪ねてきた客を別の部屋で待たせている間に帰ってきた夫に不満をぶつけ、もう何年もセックスレスだと訴えたりもする。いや、そんな話は今じゃないでしょ。息子に召集令状が届いたというのに、ごく些細なことのような扱いなのも不思議。なんかこうチグハグで、キャストはそれぞれに好演・熱演しているのに登場人物の誰にも共感ができず、後味も良くなくて、悶々としてしまった。加藤さんの公演でそんな感想を抱くのは珍しい。
どこにも寄らずに帰宅したのが18時ちょっと過ぎ。ひと息ついてからすぐに仕事の続きに取りかかる。昨日ひと通り終えたエクセルファイルの書類とは別で、パワポのファイルから英訳する箇所だけを抜き出したワードファイル。エクセルよりずっと扱いやすくて助かる。とはいえ分量がそれなりにあったので、ひと通り終わったときにはとうに日付が変わっていた。スイッチが入るとどうも中断できないのよね。見直しは明日。