まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

イッセーさん

昨日ようやく引き取ってきたチケットは「イッセー尾形の妄ソー劇場 in 葛飾」。原宿クエストに通い、その後も都心のあちこちで観てきたイッセーさんの一人芝居が近所のホールで上演されるなんて嬉しい限り。

ホールは駅前のヨーカドーの最上階にあり、まず自転車でアリオに向かい、駐輪場に停めて時間調整をしてからホールへ。すでに1階のエレベータ前には人が集まり始めていて、勝手知ったるなんとやらでエスカレータで6階まで上がり、そこから階段で行ったほうが格段に早い。10列目、正面ブロックの右通路沿いという良席で、610席の会場はほぼ満席。私にとっては、昨年12月の Vol.4 に続く「妄ソー劇場」。今年12月の「妄ソー劇場」のチラシも入っていて、Vol.5 となっているから、今日の公演のように場所名が入っているのは番外編の扱いらしい。

いつものように舞台の左隅で着替えの様子も披露しながら、7つのスキットを演じ分ける。ホテルボーイ、田舎サラリーマン、女性上司、猿が出た、税金婆さんと5つのスキットが終わったところで、イッセーさんが着替えている間にスタッフが舞台上に自転車を運んできた。その荷台に乗っているのは、あれはきっと…と期待が膨らむ。後ろのスクリーンに花火の映像が流れ、打ち上げの音が雰囲気を盛り上げる中、登場したイッセーさんの姿に、ひときわ大きな拍手が起きる。そう、これはファンにはおなじみの「立体紙芝居」シリーズ。イッセーさんが紙粘土で手作りした鼻から上の仮面を取っ替え引っ替えしながら、時に人形も駆使しつつ、繰り広げられる「雪子の冒険」サーカス編。拍手の大きさに、「あれ? 知ってる人が多いのかな?」とイッセーさん。その一言でさらに客席が沸く。サーカスの一員となって空の彼方まで続く綱を渡っていった雪子さんの運命はいかに?! と大いに盛り上がったあと、最後に派手な着物で登場するのが老人ホーム「エデンの園」で歌謡ショーの前座を勤める「やったね太郎」。最後はイッセーさんの弾き語りというのもパターンになっていて、これがもう、楽しいったら。同じ弾き語りのキャラで「ひとみちゃん」が大好きなんだけど、最近あまり出てこないので、アンケートにひとみちゃんとの再会をリクエストしてみた。

大いに笑わせてもらい、イッセーさんの手描きの手拭いはもう何本も持っているのでグッズ購入をパスしたから、残念ながらサイン会には参加できず、最後の最後にお腹がグーッと鳴ってしまったので、コメダ珈琲でミックストースト。ここで「准教授・高槻彰良」5巻を最後まで読み終えた。1000店舗記念のキャンペーンで当たった500円分のクーポンを使用。

そのあとアリオに戻り、カルディとユニクロで買い物をして、自転車で帰宅したら、スマホがない! ユニクロで会計したのが最後だから、レジに忘れてきたに違いない。ちょっと前にもユニクロに自転車の鍵を落としてきたばかりなのに … と凹んでばかりもいられず、再び自転車を飛ばし、取りに戻ると、「ピンクのスマホですか?」ときかれ、「いいえ、ケースの色はキャメルです」と答えたら、店員さんがキョトンとした顔。「いや、あの、茶色のケースです」と言い直すと、「茶色ですか…。あったかなぁ」と首を傾げる。えええ。一気に不安になるじゃない。キャビネを開けた店員さん、「あ、これかな?」と手にしていたのはまさに私のスマホ。彼女が扱ったのがピンクのスマホで、私のスマホは別の店員さんが処理してくれたらしい。私と同じうっかりさんが他にもいたのね。「確認のため、ここで解除してください」と言われたけど、そもそもロックをかけていないので、ユニクロのアプリに表示される購入履歴の商品名で確認してもらった。

一往復余計に自転車を漕ぎ、すっかり汗まみれになってしまったので、シャワーに直行。やれやれ。最近ポカが多すぎる。いくら暑いからって、ボーッとせずに気を引き締めないと。

夜遅くにプレミアムシアターで、バーデン・バーデン復活祭で上演された「影のない女」を観る。これまでに観たウィーン国立歌劇場の2つのプロダクションのいずれとも異なり、修道院で暮らす少女が若くして妊娠してしまい、悩んでいる間に見た夢という設定。美しい少女で、完全な黙役なのに最初から最後まで出ずっぱり。

他の女性たちが赤ん坊を抱いていて、彼女も抱き上げようとすると、おくるみの中から土がこぼれ落ちるという場面があり、ラストでは皇帝・皇后とバラック夫婦の美しい四重唱の場面なのに4人の姿は舞台になく声だけで、舞台上では少女が延々と土を掘り続けていて、そのまま幕が下りる。霊界の使いが高い場所に登場し、歌いながら突然、自ら乳房をあらわにし、少女がよじ登って乳を吸おうとする場面もあり、演出の意図とはいえ、正直、好印象ではなかった。四重唱をもっと存分に聴かせてほしかった。

皇后を演じるのは、私が以前、エリザベート王妃を演じた時の写真をもとに油絵を描いたことがあるエルザ・ファン・デン・へーヴァー。華やかな衣裳が素敵だった。その乳母を演じたミヒャエル・シュスターは、つい最近、ウィーン国立歌劇場の「カルメル派修道女との対話」の修道院長役で強い印象を残した人。キリル・ペトレンコの指揮でベルリン・フィルの演奏。

そのあと、同じくベルリン・フィルのワルトビューネ・コンサートが放送されていたけれど、そこは録画に任せ、お風呂へ。イッセーさんとオペラで贅沢な1日。