まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

酵素風呂 → 東劇

いつもどおりに酵素風呂。前回に続き、熱々の生姜湯(今日は抹茶風味)をサーモマグに入れ、バスの中で少しずつ飲みながら行き、前回や前々回よりは汗がじんわり。まだ物足りないけども。

帰宅後、洗濯機を回しておいて、東銀座へ。食事を済ませ、スタバで時間調整をして、15時から東劇で、メトロポリタン・オペラのライブビューイング。今シーズン第6作は、看板にもなっている「アドリアーナ・ルクヴルール」。 

f:id:maru99:20190222143439j:plain

フランチェスコ・チレア作曲のイタリア語によるオペラで、18世紀前半にパリで活躍した実在の女優アドリエンヌ・ルクヴルールをモデルにした作品。アドリエンヌはザクセン伯モーリスと恋愛関係にあり、38歳で急死した歳、もともと身体が弱く病死の可能性が高かったにもかかわらず、モーリスをめぐる恋敵のブイヨン公妃に毒殺されたという噂がまことしやかに語られたそうで、本作はこれをもとに、モーリスはマウリッツイオとして、ブイヨン公妃はそのままの役名で登場。マウリッツイオは、公妃からアドリアーナに心変わりしたあとも、政治的な目的のために公妃の権力を必要とし、本人は公妃との関係は終わったものとしてアドリアーナに夢中だけれど、公妃は彼をアドリアーナに奪われたと嫉妬に狂い、アドリアーナは彼と公妃の仲を疑い苦しむ。ああ、いつの世も男って…。

とまぁ、よくある三角関係の話ではあるのだけれど、とにかく歌唱がすごい。アドリアーナを演じるのはアンナ・ネトレプコで、彼女の作品はこれまでたくさん観てきたし、どの作品でもそれぞれに魅力的なのだけれど、彼女の歌手としての実力をまだ十分に分かっていなかった、とこの作品を観て思った。それほどまでに、この作品での彼女の歌は素晴らしい。特に劇中劇の場面は圧巻。また、公妃という敵役がいるからこそアドリアーナの悲劇性が際立ち、その敵役を見事にこなしているのがアニータ・ラチヴェリシュヴィリ。ネトレプコとは、つい最近もアイーダとアムネリスとして恋敵どうしを演じたばかり。この二人に愛されるマウリッツイオをピョートル・ベチャワ。ネトレプコとの共演が多いだけあって相性がよく、まさい最適な配役。アドリアーナに恋心を抱きながら父親のように彼女に接する初老の舞台監督の存在も大きい。いやぁ、素晴らしかった! 上演回数が少なく、作曲家の知名度も高くないせいか、初日の今日はあまり入りがよくなかったけれど、オペラファンにはぜひ観てほしいなぁ。