まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

オペラ/油絵

食料品の買い物以外に出かける予定が何もないものだから、起きてひと息ついたらすぐにウィーン国立歌劇場のオペラを観て、それからさて、今日は何をしようかな、と考えて動き始めるのが最近のパターン。

今日配信のオペラはドニゼッティの「アンナ・ボレーナ」。METのライブビューイングでも2011-12シーズンと早い時期に観ていて、そのときもタイトルロールは今回と同じくアンナ・ネトレプコ。しかも今回は恋敵となるジョヴァンナ・セイモーがエリーナ・ガランチャなので、とても楽しみにしていた。

オープングからいつもと違い、華麗な映像処理がなされている。調べてみたら、DVDとして商品化するために制作されたもの。だから通常の配信がいつも全体的に暗いのに対し、照明が何倍も明るいかのようにクリアな映像で、いつもより表情のアップも多く、その意味ではMETのライブビューイングに近く、いつもこうならいいのに、と思うぐらい。字幕は英語とドイツ語のみ。英語はまだ三単現にsでなく th が使用されていた時代のもので、you も thou/thee だし、今はほとんど見かけることのない単語も多いのだけれど、それが逆に新鮮。

ヘンリーⅧ世に当たるエンリーコをイルデブランド・ダルカンジェロ、アンナの小姓スメトンをエリザベス・クルトン、アンナの弟ロシュフォールを演じるダン・パウル・ドゥミトレスクは弟ではなく兄とか叔父にしか見えないんだけど、実年齢もネトレプコよりだいぶ上だから仕方がない。エリック・ジェノヴェーゼの演出は、舞台装置はごくシンプルながら衣装は豪華で、ネトレプコやガランチャの美しさが際立つ。アンナが無実の罪で処刑されるラストでは、黒い衣装のアンナが壇上で仰向けに倒れ、その上にギロチンを象徴するかのように板が降りてくる。真紅のスカーフは血を思わせながら、生々しさはなく美しい。

やっぱり表情がドアップになると迫力が違うわー。素晴らしかった。

シャトレーゼまでお散歩。いつもは自転車でひとっ走りの距離だけど、カメラを手に徒歩で。樹々の緑が美しい。

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帰宅後、斎藤さんの OTTAVA Andante を BGM に油絵を進める。先生に頂いたアドバイスに従い、枝を描き込む際にはオイルを少なめに、シャープなタッチを心掛け…るつもりが、これがなかなか難しい。前回、柿の実を置く前提で描く枝、省略する枝を決め、枝の位置は決まったはずだったんだけど、実際に実を描き加えようとすると、枝の向きや角度を修正したくなったり、省略した枝が必要になったり。また、前回は薄いベージュで線描きしただけだった枝に色をのせていったら、今度は背景の空を明るくしたくなってきた。こんなふうにどんどん変化していく、そのプロセスが楽しい。

夜には「コウノドリ」の傑作選に続いて「家政夫のミタゾノ」。ミタゾノのほうでは、ラグビーにあおり運転、オレオレ詐欺にママ活と時事ネタてんこもり。ドラマの収録も難しい状況だろうから、新しいドラマがどこまで続くのか分からないけど…。