今日はドッキドキ。
でもドッキドキの前にまずは東劇へ。ライブビューイングの今シーズン3作目は「カルメン」。エリーナ・ガランチャのタイトルロールで観たのがライブビューイング初体験で、まさに衝撃的だった。今回カルメンを演じるのはアニータ・ラチヴェリシュヴィリで、彼女のカルメンは以前スカラ座での公演も観ているのだけれど、その時も今回も一番強く感じたのは、彼女のカルメンは一度も本気で恋をしていないということ。むしろ男を手玉に取ることだけを楽しんでいるように見える。そこが共感できない。カルメンはたしかに移り気だけれど、その時その時の恋には本気で、だからこそ終わった恋にはふり向かない。エリーナ・ガランチャのはまさにそういうカルメンだった。歌唱は素晴らしいんだけどなぁ。ホセのアレクサンドロス・アントネルコも前半はちっともカルメンに夢中じゃないように見えたんだけど、後半は恋ゆえに破滅していく男になりきっていた。エスカミーリョを演じるのは、前作「フィガロの結婚」ではタイトルロールだったイルダール・アブドラザコフ。ああもう、今回は名前が難しい人ばっかり!
いつもはカーテンコールのあとクレジットの最後までしっかり見届けるんだけど、今回は別。カーテンコールが始まったところでまだ暗い場内でそっと席を立ち、足早に出口へ。急いで外へ出てタクシーをつかまえる。八重洲ブックセンターまで、大急ぎでお願いします。その時点で6時5分前。6時から、ブックセンターの8階ホールで左團次さんの出版記念トークショー!!
ブックセンターに着いたらエレベータが8階にいて、なかなか降りてこない。やっと8階に上がってホールに一直線。でもまずレジで本の会計をして、引換券をもらってくれと。えええ。レジ並んでるじゃん…。仕方なくレジ待ち。もうホールの中では左團次さんがお話してる。切ないわー。
さっきの係の人が私がまだ待たされていることに気付き、駆け寄ってきて手続してくれて、やっと中に入れた。最後列の3つの空席の端っこに座る。ひとつ置いた隣りに美しい和服姿の左團次さんの奥様! 左團次さんはベージュの羽織袴姿で、いつもどおり大真面目な顔でおかしなことばかり言って会場を湧かせる。奥様が口うるさいとか、いつも怒られてばっかりとか、そんな話をしている時も奥様はにこやかに微笑んでいらっしゃる。ラブラブなのねん。
あっというまに時間がすぎて、トークショーは終了。でも最後に、左團次さんからひとりひとりに、襲名披露の際の特別な扇子を、しかもご本人が手渡しして下さるというサプライズ。私が最後だったから、「最後が私ですみません」と言ったら、左團次さん、笑ってくれた。むふ。舞台以外でお会いするのはとっても久しぶりだったし、握手もして頂いて、嬉しかったぁ。
7時半すぎにブックセンターを出て、お腹が空いていたので東京駅の地下で仙台牛タンのお店へ。炭火焼きはちょっと焼きすぎだったけど、スープに入ってたのはやわらかくて絶品だった。
はぁ〜。幸せ♪ 欲を言えば、左團次さんの本「夢を見ない、悩まない」がサイン入りだとよかったのにな ^^;