まるぶろぐ

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カルメン

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東劇で、メトロポリタン・オペラのライブビューイング「カルメン」。

もともとこのライブビューイングを観始めた最初の作品が2009/2010年シリーズの「カルメン」で、その時にエリーナ・ガランチャが演じたカルメンを油絵に描いたりもしたから、感慨深いものがある。

今回タイトルロールを演じるのはクレモンティーヌ・マルゲーヌ。挑むような視線が印象的だった。でもやっぱり、ジプシーらしさという点でも、私にとってのカルメンのベストはガランチャだなぁ。

ドン・ホセは、ガランチャのときと同じロベルト・アラーニャ。当時よりも一層充実して、まさに油の乗り切っている状態なんじゃないかしらん。アレクサンドラ・クルジャックのミカエラとのデュエットが素晴らしく、ものすごく相性が良いと思ったら、この二人、実生活で夫婦だった。インタビューでも息がピッタリ。アレクサンダー・ヴィノグラドフのエスカミーリョも素晴らしかった。

ジプシーたちの群衆シーンはいつ観ても素晴らしい。音楽も耳になじみがあるだけでなく、血湧き肉躍るような名曲ぞろいで、屈指の人気作なのも頷ける。

カルメンは、ただホセからエスカミーリョに心変わりしただけなのかしらん。それとも、ミカエラが迎えに来て、母親の容態が心配だからと自分を残して帰ってしまったホセへのあてつけと、自分は誰の言いなりにもならないという意地で、最後までエスカミーリョを愛していると言い続けたのか。

フランスのオペラだけどスペインが舞台なので、ホセはスペイン語読み。フランス語で上演されるから、発音はジョゼなんだよね。ホセとジョゼではイメージがかなり違う。

ヴィノグラドフのインタビューで、闘牛が今はスペインで禁止されていることを初めて知った。