昨日 OTTAVA.TV で「オルランド」を観たばかりなのに、 今日は東劇でメトロポリタン・オペラのライブビューイング。
新シーズンの幕開けは「トゥーランドット」。 ゼフィレッリ演出の豪華な舞台をもう何度も観ている気がするのに 、ライブビューイングで上映されるのは意外にもまだ3回め。 そのゼフィレッリが今年6月に亡くなったので、クレジットに In memory of Zeffirelli という献辞が添えられていた。
タイトルロールをクリスティン・ガーキー。「リング」 四部作のうち「ワルキューレ」 でブリュンヒルデを演じていた彼女が氷の姫と呼ばれるトゥーラン ドットを気高く演じ、 幕間で見せるキュートな素顔との落差がたまらない。 求婚者を次々に殺してきた姫がカラフとの出会いで動揺し、 初めてのキスで崩れ落ちるように恋する乙女に変貌する。 その変化の瞬間が鮮やかだった。 フィギュアスケートでも有名なアリア「誰も寝てはならぬ」 を高らかに歌い上げるカラフを演じるユシフ・エイヴァゾフは、 アンナ・ネトレプコのご主人。 カラフのために命を捨てるリューは毎回エキゾチックな衣装がとて も素敵で、自分でも着てみたくなる。エレオノーラ・ プラットの今回の衣装もとても雨滴で、そしてよく似合っていた。 カラフの父ティムールを名テノールのジェームス・モリス。 これぞオペラと言わずにいられない豪華な舞台はまさに圧巻。 プッチーニ大先生に感謝。