まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992018-11-13

たっぷり寝たので体調はいい。でもまだ喉が…。龍角散ののど飴をたっぷり持参し、北千住のスタバに寄り、ホットサラダラップで軽く腹ごしらえをしてから浅草へ。

今年の平成中村座浅草寺本堂のすぐ後ろ。座布団と低い座椅子で座る松席を避け、椅子席の最前列。舞台左右の袖で2階から観る「羅漢席」もあり、人気らしいのだけれど、やっぱり正面から観たい。

昼の部の最初は「実盛物語」。勘九郎の実盛、勘之丞・梅花の黒助夫婦に児太郎の小万、坂東亀蔵の瀬尾に新悟の御台。勘九郎の次男長三郎の太郎吉がとても可愛らしい。まだ小さいから、そうそう演技に集中とはいかず、座っている間に着物の裾を引っ張ってみたり鼻をポリポリかいたりするのも微笑ましく、そのたびに笑いが起きたりするものの、台詞はハキハキとしっかりしていて頼もしい。勘九郎の実盛も良かったなぁ。以前は生真面目すぎて、観ているこっちのほうが肩がこりそうなぐらいだったんだけど、今はその真摯な演技に素直に胸を打たれる。

続く舞踊は七之助の「近江のお兼」。化粧室への通路に置かれていた馬の道具が大活躍。

昼の部最後の「江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし」は期待通りの爆笑続き。これはもう中村屋ならではの作品よねぇ。もともとは北條秀司が森繁さん、山田五十鈴さん、十七代目の勘三郎三木のり平にあてて書いたもので、大坂での上演時に舞台を大坂から江戸に替え、「江戸みやげ」とされたとのこと。狐と狸のばかし合いよろしく、最後までどんでん返し。扇雀の伊之助に七之助のおきわ、芝翫の重善。それぞれに好演ながら、虎之助の又市がはじけまくっていて格別に良かった。

昼の部の終演後、浅草寺にお参り。本堂で振り返ると、仲見世の奥のほうまで人がびっしりで、観光地としての浅草のパワーを再認識。

平成中村座に戻り、夜の部。最初の「弥栄芝居賑」は、勘九郎七之助兄弟が座元夫婦となり、勘太郎・長三郎兄弟を従え、出演者が勢揃いして大入りを祝ったあと、舞台上の芝居小屋に入っていくと暗転。その後現れたスクリーンに勘三郎の名シーンが流れるという趣向で、七回忌追善の一幕。「研辰の討たれ」から、最後まで生きてぇ、生きてぇと思いながら散っていく葉も…という一節に涙腺が…。

夜の部の舞踊は「舞鶴五條橋」。勘九郎の弁慶と長男勘太郎の牛若丸。前の幕で、弟の長三郎くんがせっかくの羽織袴姿なのにまっすぐ立っていられず、足首をぐるぐる回したりしていたのに対し、さすがお兄ちゃん。凛々しいだけでなく、身のこなしも台詞もいやはや立派でございました。

最後の「仮名手本忠臣蔵」七段目「一力茶屋の場」で、勘九郎七之助が平右衛門・お軽として、昼夜を通して初めての共演。由良之助は芝翫。兄弟ともに充実してきたなぁ。

時折リ出る席をのど飴で乗り切り、終演後にはまっすぐ帰宅。

夜にはATPツアーファイナルズ。初日にフェデラーにストレート勝ちした圭くんだったのに、アンダーソンを相手にミスを連発。6−0、6−1というまさかのスコアで負けてしまった。どこか傷めているのかなぁ。心配。