まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992015-01-23

早起きをして、まずは新橋演舞場へ。海老蔵を座頭とする「新春初春歌舞伎」の出し物は「石川五右衛門」。「金田一少年の事件簿」や「神の雫」の原作者でもある樹林伸さんを迎えて練り上げたというストーリーは、秀吉に寵愛されている茶々が五右衛門と恋仲になり子供も生まれるが、その茶々が異国の王ワンハンに拉致され、子供は無残に殺されてしまい、五右衛門は茶々を奪い返すために大陸に渡るという…壮大というか、荒唐無稽というか。巨大な龍や大きな船など、舞台装置がとても大掛かり。11時半開演で15時には終演といつもより時間が短いのにチケット代は同じで、正直、割高感があるものの、これだけの装置には費用も相当かかるだろうから仕方ないか。

華やかだしスピーディーだし、海老蔵はいつもどおりパワー全開だし、面白かったけれども、やっぱりこう、大掛かりな装置に頼りすぎというか、もっと役者の芝居そのもので見せてほしいという気がしちゃうのねぇ。笑三郎の女将軍は、地声で力強く演じる珍しい役柄で、新鮮でとても良かった。

終演後、近くのスタバで時間調整をしてから、歌舞伎座の夜の部へ。窓際の席で外を見ていたら、歌舞伎座舞台株式会社のトラックが御殿の背景と思われる装置を積んで通り過ぎた。ひょっとして、毎日、演舞場で使ったあとに歌舞伎座に移動しているのかしらん?

夜の部の最初は、吉右衛門の青山播磨、芝雀のお菊で「番町皿屋敷」。奴源次に吉之助が出ていて、浅草の「一條大蔵卿」で勘解由に出ていなかったっけ? と不思議に思って調べてみたら、掛け持ちしてるのねぇ。演舞場と歌舞伎座なら歩いてすぐだけど、浅草と東銀座で掛け持ちって大変そう!

お菊の亡骸は屋敷の井戸に捨てられてしまうのだけれど、その後、その井戸はどうなるのかしらん。まさか底に亡骸があるままで、それまでどおりに水を汲んだりしないだろうから、井戸として使えなくなっちゃうじゃないねぇ。ねんごろに弔ってあげればいいのに…と、この芝居を観るたびに思うワタシ。

「女暫」は幕切れが楽しい。玉三郎巴御前吉右衛門の舞台番だったから、なお楽しい。何人か並ぶ「腹出し」のうち、親分格の成田五郎が男女蔵さんだったのも嬉しい♪

そして最後は猿之助の「黒塚」。前評判どおり素晴らしかった! 照明も含めてとても美しい舞台。先代より小柄な分、動きが軽やかで、足音もしないんじゃないかと思わせるぐらい。台詞が少ない役でも、こうしてしっかり魅せることができる人なのよねぇ。いいもの見せてもらったわー。

大満足で帰宅。今日は圭くんの試合がない日だから、全豪オープンの録画予約はせずに出かけたのだけれど、なんとフェデラーが敗退! 好調だったからビックリ。