まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992016-10-19

早めに家を出て、北千住駅構内のスタバに寄り、サラダラップで軽く腹ごしらえを終えた頃、クライアントから立て続けにメールが届く。契約書4通の和訳を送った先からは、所要時間を教えてほしいと。そして短い書類の英訳を送った先からは、翻訳証明を添えて私の印鑑を押し、計4部を製本して郵送してほしいと。あらまぁ。それぞれに返信を終えると、もう出かける時間。日比谷線で東銀座へ。歌舞伎座に向かう人の流れと逆に進み、新橋演舞場へ。

舞台上には写真のとおり、およそ時代物らしくないメタリックな装置。GOEMON のネオンはピンク、ブルー、オレンジ、レッドと様々に変化する。

海老蔵も今、ドラマで石川五右衛門を演じているけれど、今回、演舞場で五右衛門を演じるのは愛之助(ロビーに藤原紀香の姿はなかった)。そういえばポスターの写真で、髪が黒でなく赤毛なのが気にはなっていたし、五右衛門をGOEMONとローマ字表記にしているのも、なにかしら意味があるのだろうとは思っていた。でも、あえてそれ以上に予備知識を入れずにおいた。そうしたら、いきなり賛美歌で始まり、今井翼が演じるスペイン人の神父と、明智光秀の家臣の娘との間に生まれたのがのちの五右衛門だと。ハーフだから赤毛なわけね。

そして唐突なフラメンコ。ギターも歌も生演奏で、佐藤浩希さんのダンスも素晴らしかったけれど、唐突すぎて、なにがなんやら。ところがこのあと、フラメンコと大薩摩の競演があったり、今井翼がソロでフラメンコを踊るバメがあったり、五右衛門が出雲の阿国にフラメンコを教えたり、とフラメンコの比率がとっても高い。むしろ歌舞伎とフラメンコを融合させるのがこの舞台の目的で、五右衛門じゃなくてもよかったんじゃないかと思うぐらい。

秀吉は女癖の悪いいやらしい権力者として描かれていて、鴈治郎がそのいやらしい役を存分にいやらしく演じていた。壱太郎の阿国も美しかった。その阿国と種之助が演じる加藤虎ノ介との一騎打ちの立廻りが迫力たっぷりですごく良かったのに、途中でいきなりフラメンコダンサーたちが出てきてそのまま場面が変わってしまったのは残念だった。愛之助、壱太郎と種之助の3人が客席の1階から3階まで走り回って大立ち回りの末に、五右衛門は今井翼が二役で演じる霧隠才蔵が忍術で化けたことになっている巨大な鷹にまたがり、父の待つイスパニア(スペイン)に向けて旅立つ。なんとまぁ、荒唐無稽だけれども、まぁ、歌舞伎って何でもありの世界だからねぇ。

終演は14時40分と早く、普段ならちょっと物足りなく感じるところだけれど、早く帰って仕事しないと、という状況なのでむしろありがたい。

帰宅後すぐに和訳の続きをスタート。19時から23時までは斎藤さんの Salone を聴きながら作業を進め、すでに日付が変わっても続行。書体の設定が面倒なのも慣れてきて、2時、3時と時間が過ぎていくうち、一気に終わらせることができるかも、とめどが立ったのでそのまま続け、窓の外がすっかり明るくなって、そろそろ7時になろうかという頃にゴールイン。ふぅ〜。頑張ったわ〜 (^^)