まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992017-01-24

演舞場と歌舞伎座の初春歌舞伎を観終わったけど、今月はまだまだ歌舞伎公演がある。そのひとつが今日の「新春浅草歌舞伎」。

北千住で東武線に乗り換える前にスタバでディカフェのラテを楽しみ、早めに浅草に着き、まずは浅草寺へお参り。だいぶ遅い初詣。ついでに九代目團十郎の「暫」の像も、と探し回って見つけられなくて、グーグル先生に教えてもらい、ようやく発見。境内からこんなに離れていたんだっけか。凛々しいお姿。

さてそろそろ、と浅草公会堂へ。浅草歌舞伎は若手の登竜門と言われる公演で、37年の歴史の中で世代交代を繰り返し、現在は松也が座頭を務めている。以前は三部制だったけど今年は二部制で、メインの5人が交代で年始ご挨拶。今日の第一部は松也だった。先輩たちと一緒の時と違い、ちゃんと座頭の顔。

「吃又」こと「傾城反魂香」より「土佐将監閑居の場」は、巳之助の又平に壱太郎のおとく、師匠夫婦を桂三と歌女之丞、梅丸の修理之助に隼人の雅楽之助。巳之助は、最後に師匠から賜った衣服に着替えた直後にもう汗で襟の色が変わってしまうぐらいに入魂の熱演。又平が師匠から名前を許されないのは吃音のせいではないのに、本人も妻も吃音がすべての元凶のように考えているところが観るたびに納得がいかないのだけれど、まぁそういいう芝居なんだから仕方がない。

続く「吉野山」は壱太郎の静御前に松也の狐忠信、巳之助の藤太。前の幕と対象的に明るく華やかな舞台をほぼ同じ顔ぶれで演じるわけだから、気持ちの切り替えが大変そう。

食事休憩の時間にはまだお腹が空いていなかったので、開演前に購入したお弁当は第一部の終演後に食べ、第二部の年始ご挨拶は壱太郎。この人、歌舞伎座と掛け持ちだから、第二部はご挨拶だけ。

「双蝶々曲輪日記」より「角力場」。たまたま場所が終わったばかりのお相撲さんが客席にいて、舞台の上からでもすぐに分かるはずなのに誰もふれなかったから、出演者の知り合いではなかったのかしらん。歌舞伎役者が演じる関取たちは、本当のお相撲さんにはどんなふうに映るのかしらねぇ。

錦之助が上置きとして濡髪を演じ、松也の放駒、隼人の与五郎、梅丸の吾妻。錦之助は実年齢より20も30も若い役が多い人だけど、若手ばかりの浅草では貫禄十分。与五郎のような役は、若手にはまだまだ難しいんだろうなぁ。茶屋の亭主の國矢さんがとても良かった。

「鈴ヶ森」では隼人が権八を凛々しく演じ、錦之助が長兵衛で付き合う。滑稽な立ち回りに客席がわく。

最後の「棒しばり」で、松也と巳之助がまた汗だくの熱演。大名は隼人。キレッキレの踊りで、巳之助が後ろ手に縛られた状態でふっと下を向いたときに、父三津五郎の面差しに似ていてドキッとした。

若手の舞台はやっぱり、とにかく一生懸命なのがいい。荒削りは当たり前。これからの人たちだもの。

帰りに北千住で途中下車。ハンズとムーミンショップでちょこっと買い物してから、東京純豆腐で夕食。身体の中からポッカポカ。

9時すぎに帰宅。2日続けて観劇だったから、ちょっと疲れた。明日は早いから、寝ないと〜。