まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

天守物語

前の芝居で泥にまみれて殺し場を演じた海老蔵が端正な図書之助にサラリと変わって何の違和感もない。今月4つの芝居の3つでいずれも主役級の大奮闘。いくら若いといっても疲れないのかなぁ。玉三郎はきっと海老蔵がいる限りもうこの芝居を他の人の図書之助で演じる気はないんじゃないかしらん。前回の演出を正確に覚えているわけではないのだけれど、図書之助が下の階でまがまがしいものたちに灯りを吹き消されてしまう場面、不気味さが増し、かつ美しく効果的だった。獅子が全身を現して動き回る場面も、金色の長い毛がゆらめくさまが優雅で印象的。勘太郎の亀姫はもう少し華やいで富姫に甘えてほしかったな。行儀がよすぎてちょっとよそよそしかった。獅童の朱の盤坊が意外な好演。

久しぶりに宮沢りえが亀姫を演じた映画版を観たくなっちゃったな、と思って調べてみたら、あの映画まだ DVD 化されていないのね。VHS だけ。DVD 化の予定もないのかなぁ。