まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992014-07-29

昨日に続いて歌舞伎座。千秋楽の昼の部。

幕開きは、右近の曽我五郎に笑三郎舞鶴で「正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)」。なんかちょっとお正月っぽい。

そのあとは「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」オンリーで、珍しい通し上演。めったに出ない「御鯛茶屋」の場から始まり、団七が義平次を殺した後の後日談もつくのが新鮮。ただ、お梶は乞食まがいの徳兵衛に着物をめぐんでやった…はずなのに、「御鯛茶屋」の場の徳兵衛は、めぐんでもらう着物よりよっぽど上等そうな着物で、非人にはとても見えない涼やかな拵えなのが疑問だった。

その徳兵衛は猿弥で、悪くないどころかすごくいいんだけども、彼は今月、大奮闘していることだし、海老蔵との体系的なバランスからいっても、亀鶴の徳兵衛でもよかったんじゃないかと。

徳兵衛女房のお辰を玉三郎。これももちろんすごくいい。ただ花道を引っ込む時の決め台詞は、もっとたっぷりきかせてほしかったな。

海老蔵の団七に中車の義平次で、殺し場には緊迫感があった。中車の義平次は、「龍馬伝」での彼を思い出させる。ギョロ目がやたらと目立つせいか、いい芝居をしているのに時折り客席から笑いが起こるのが残念だったけども。

海老蔵の殺し場での凄みのある演技と美しい所作。それ以上に、その後の場面で見せる憂いに満ちた表情が魅力的だった。

門之助の磯之丞に尾上右近琴浦、吉弥のお梶、右之助のお次もそれぞれに良く、そしてそして、左團次さんの三婦。昨日に続いて、ああ幸せ♪

帰宅後、次の仕事が来ないうちに、と手織を進める。織りながら、録画しておいた「コンプライアンス 服従の心理」と「マグノリア」を見る。どちらもいろいろ思うところがあったけれども、今日はすでにかなり長くなっているので割愛 (^^ゞ