まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992016-07-24

歌舞伎座の昼の部へ。

「柳影澤蛍火」は、柳沢吉保はじめ実名を用いながら、史実とは異なり吉保を桂昌院まで手にかける大悪人に仕立てた宇野信夫作の新歌舞伎。桂昌院も劇中で吉保が「この色ボケ老婆」と罵倒する場面があるとおりの描かれ方をしていて、本人たちが知ったらさぞや無念だろうと思ってしまうほど。海老蔵の吉保と猿之助の護持院隆光とは、対立しているように見せながら実は結託しているという設定で、それぞれの持ち味が活きて絶妙なバランス。人間国宝に認定されることが決まった東蔵さんの桂昌院が素晴らしい。病中でありながら吉保に関係を迫る「醜悪」な場面でさえ気品がある。綱吉は中車。バカ殿っぽく演じている場面には違和感があったけれど、お伝の方の裏切りを知って怒りを露わにする場面は迫力があった。吉保の許嫁だったのに出世のために綱吉の側室として差し出されてしまう「おさめ」という女性を尾上右近。最近の彼はどんな役でも安定感があって素晴らしい。猿弥が演じる権太夫も吉保に殺され井戸に落とされてしまうのだけれど、太りすぎでその井戸に入らず大変だった、なんていう裏話を海老蔵のブログで読んでいたので、ああ、この場面ね、と思わずクスッと笑ってしまった。

海老蔵が出ずっぱりで頑張ったあとは、猿之助が「流星」で踊りを披露。幕開きには尾上右近の織姫と巳之助の牽牛が出て、流星の踊りを見守る。「七つ面」のようにいくつかの仮面をとっかえひっかえしながら、ものすごく体力を使いそうな踊りを軽妙に見せ、最後は宙乗り。客席が大盛り上がりの中、昼の部は終了。

海老蔵猿之助とのがっぷり四つの共演は面白いわー!

終演後の木挽町広場で、不思議な「絹てまり」を買う。絹糸を幾重にも重ねて作った球の中に小さな金魚が浮いていて、風を送るとクルクル回ってとってもキレイ。この絹糸の球はどうやって作るのかなぁ、と不思議で帰宅後ネットで調べてみたのだけれど、「作り方は企業秘密」という情報しか出てこなかった。知りたいなぁ。

帰りに北千住でムーミンショップに寄る。フリクションムーミンとコラボしていて、多色ペンは4色でなく3色のしかないのが残念なんだけど、手帳以外は3色で十分なので、何種類かある中から2つを選んで購入♪

帰宅後は手織をちょっと進めたりして、ゆるゆると過ごす。そして明日も歌舞伎座 (^^)