まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992016-07-25

昨日に続いて歌舞伎座。今日は夜の部。早めに家を出て、スタバでしばらく手帳に書き込みをしたりして過ごした後、東銀座へ向かう。

「江戸絵両国八景」通称「荒川の佐吉」は、仁左衛門の佐吉で何度も演じられてきて、子煩悩で優しい印象が強い仁左衛門の佐吉に比べ、猿之助の佐吉は現猿翁にならい、任侠に重きを置き、男っぽさに魅力がある。弟分の大工辰五郎を巳之助が好演。佐吉の親分、鍾馗の仁兵衛は猿弥で、落ちぶれた後の台詞に力がありすぎたかな。絶妙だった芦燕さんの仁兵衛が懐かしい。相模の政五郎は、これまで相応な重鎮が務めてきた役だけに、中車では貫目不足のように感じた。門之助があっという間に殺されてしまう清五郎なのがもったいなくて、むしろ門之助のほうが相政に適任なんじゃ、と思ったけれど、配役の都合上そうもいかないのかしらん。敵役の成川を海老蔵。崩れ浪人の姿のほうが後の親分よりもカッコいい。佐吉が育てた卯之助は、前々から注目していた日下部大智くん、と思ったら、「ワンピース」のチョッパーから市川猿と名乗っていた。てことは、今後もずっと歌舞伎界で頑張っていくのね。成長が楽しみ。

猿之助がたっぷり観客を泣かせたあとは、海老蔵の「壽三升景清」。「鎌髭」と「景清」が続けて上演され、鎌髭で大きな鎌を掲げて海老蔵の景清に迫る三保谷四郎を左團次さん♪ 「対面」のような趣向で、入道を市川右近が演じ、アドリブで大いに沸かせる。海老蔵もアドリブで右近の右團次襲名の話題を持ち出し、大きな拍手。笑三郎の阿古屋に猿弥の岩永。猿之助も重忠で登場。吉保や成川ではやさぐれた凄みを見せていた海老蔵が豪放磊落な荒事の魅力をたっぷりと堪能させてくれる。津軽三味線上妻宏光さんの出演日は限られていて、幸い今日はご出演。大勢の捕手が景清を挟んで花道にずらりと並ぶ場面で、所作台を踏み鳴らす音と上妻社中の三味線のリズムとが響き合い、素晴らしい効果をあげていた。最後はお約束の大きな海老が登場し、大歓声のうちに幕。

楽しかったー。海老蔵猿之助との共演を今後もぜひ、どんどんやってほしい!! ひとつだけ残念だったのは、両隣りとも椅子からはみ出しそうなぐらいに大きな男性で、圧迫感がものすごくて落ち着かなかったこと。特に左の人は汗っかきで、汗の匂いも…。しんどかった。

写真は今日のお弁当。スマフォで撮影した途端、デジャブのような…。案の定、先月もまったく同じお弁当の写真を撮っていた。たくさん種類がある中で、知らず知らず同じのを選んでしまう私って (^^ゞ

帰りにスタバに寄り、クールライムでしばしくつろぎながら芝居の余韻を楽しむ。幸せなひととき。