まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

アボカドがとろ〜り

maru992009-02-25

今日の歌舞伎座は夜の部だからゆっくり眠れる … と思いながらベッドに入り、ハタと気がついた。消防設備の点検! 玄関からリビングを抜けてベランダの避難はしごを点検に来る。しかも朝9時からだから、夜のうちに片付けておかないと間に合わない! てことで飛び起きてバタバタと片付け、今朝は間に合うように起きてゴミ出し。別に散らかっていたって検査に来る人が誰かに言いつけるわけでもないだろうからいいんだけど、逆に言えば、こんな機会でもないと片付けないからねぇ。

再び寝直すというのもなくはないけど … まぁいいか。仕事しちゃおう。英訳の続きを約2時間。

東銀座へ向かう車内では、宮部みゆきの 「あやし」 を読み進む。思わずメモしたくなるような言い回しがたくさん。短編集で、一話ごとに文体も異なり、雰囲気がガラリと変わるところがまさに宮部ワールド。

夜の部の最初は 『倭仮名在業系図』 より 「蘭平物狂」。刃物を見ると途端に正気を失ってしまうという病のふりをしている蘭平が物狂いのさまを踊りで表現。ここが見所のひとつなので、踊り手の名手に限られる役。その点、文句なしの三津五郎。所作のひとつひとつが美しい。その倅繁造を演じるのは橋之助の三男、宣生クン。まだ7歳。パパ譲りの芝居大好きっ子で、家でも着物で歌舞伎チャンネルを見ながら芝居の真似ばかりしているそうな。将来が楽しみ。この芝居の最大の見所は何度の高い立廻り。気合十分。スピード感あふれる見事な技のひとつひとつに客席が沸く。

続く 『勧進帳』 は、吉右衛門の弁慶、菊五郎の富樫、梅玉義経に、四天王にも段四郎を筆頭に染五郎松緑菊之助がそろう豪華版。収録のカメラが入り、また千秋楽でもあるせいか、弁慶の気迫は凄まじく、特に前半はいつも以上に絶叫型。さよなら公演としての 『勧進帳』 は、おそらくこれっきりではないんじゃないかな。他にも歌舞伎座の最後を飾る弁慶をやりたい人がいそうだもの。

最後は 『三人吉三』。松緑の和尚、染五郎のお坊、玉三郎のお嬢で、幕が開く前から心配だったんだけど、案の定だったなぁ。玉さんのお嬢は、姿はもちろん言うことないんだけど、台詞が〜。耳に心地よいはずの七五調の台詞がなんともおさまりが悪くて落ち着かない。前回もそうだったんだよねぇ。さすがの玉さまでもやはり向き不向きはあるようで…。

終演後は、先月からの約束どおり、お仲間と2人で歌舞伎座すぐ近くの升屋へ。もう何度も来ているお店なのに、なんとなく雰囲気が違う。スタッフが明るくなって、今までは必要最低限のやりとりだったのに、積極的に話しかけてきてくれる。それを正直に言ったら、特に気持ちよく対応してくれていた2人が最近新たに加わって、お店を元気にしようと頑張っているところなんだって。努力の成果がしっかり出ているようで、好感度がグ〜ンとアップ。歌舞伎座の帰りぐらいしか寄る機会がないのが残念なくらい。

11時すぎまでシャベリ倒して、終電よりちょっと前の電車で帰宅。乾杯のビールに続いて日本酒を熱燗で結構呑んだはずなんだけど、例によってほとんど酔いを感じることもなく、5時近くまで仕事をして、書類のひとつを訳し終わった。いいペース♪ 実は2月が他の月より短いことをうっかり忘れていたのよね〜。まだまだ先だと思っていた納期が急に近づいてきたような気がして少々あせっている。頑張らねばっ!