まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

ピアノリサイタル

朝イチのミッション。5月歌舞伎座のチケット予約。無事完了。以前は、時報の直後にアクセスしても、まだ公演一覧の画面が最新月に変わっていなくて、トップに戻ってやり直ししないといけないことがよくあったので、NHK のアナウンサーが「10時になりました」と言い終えるのを待ってアクセスするようにしていた。でも最近は、時報とほぼ同時にアクセスしても大丈夫。席や日時を選び直すこともなくスムーズに手続きが進めば、数分で予約が終わってしまう。電話予約しか手段がなく、リダイヤルの嵐だった昔を思うと夢のよう。

今日は林田さんオススメのアレクセイ・リュビモフのピアノリサイタルがあり、18時開場、19時開演の予定で、五反田文化センターまでは自宅から1時間半近くかかりそうなので、食事のタイミングが難しく、遅めのランチをがっつりめに取るのがいいかも、と15時半頃にガストで和風ハンバーグ。大根おろしと大葉が山盛りで、大葉はいったい何枚分?

初めての場所なので、ネットで最適なルートを調べ、大井町からバスに乗ることにしたんだけど、これが大失敗。大井町駅の東口で乗るべきバスの乗り場が見つからず、別のバスの運転手さんにきいたら分からないと言われ、駅まで戻ってコンビニできいたら教えてくれたんだけど、その通りに行ってみたんだけど違っていて、また別のバスの運転手さんにきいたら反対の西口だと言われ、ようやく正しいバスに乗れたと思ったら、最初の停留所が大井町駅東口。しかもその場所はさっき歩き回った場所とは違っていて、もうなにがなんやら。文化センターの最寄りの停留所までの間に大崎駅の入口もあり、だったら大井町じゃなく大崎から乗ったほうが良かったんじゃ…。と思いつつ、やっと最寄りのバス停には着いたものの、そこからの道順はしっかりストリートビューで調べたはずがやっぱり分からず、スマホのナビのおかげでどうにかたどり着いたのが18時半すぎ。迷うことを想定して18時頃に着くつもりでいたので、30分ロスしてもまだ余裕があって、ひと安心。とはいえ、着くまでにもう歩き疲れてしまったわー。

ところが、当のリュビモフが台湾からの飛行機が遅れ、タクシーで向かっている最中なので、開演が20分遅れるというアナウンス。着いていきなり演奏?! なぜそんな過密スケジュール?

アクシデントのためプログラムも変更され、最初に予定されていたモーツァルトを後回しにして、シルヴェストロフの小品集から始まることになった。さらに、ロビーに心ばかりのお菓子を用意したのでどうぞ、とアナウンスがあったけれど、もうほぼ全員着席している状態で、通路沿いの席じゃなければ簡単に出入りできませんって。

そんなこんなでバタバタしつつも、リュビモフが登場し、大きな拍手に迎えられ、最初の和音を弾いたその瞬間、自分が到着するまでのすったもんだも開演までのあれやこれやもすべて吹き飛び、魔法の始まり。

彼のピアノは、2017年の11月にもウクライナの作曲家ヴァレンティン・シルヴェストロフの80歳記念ガラ・コンサートで、ごく少人数の室内楽形式で聴いたことがあるけれど、ソロは初めて。今年78歳になるリュビモフは、2019年に大きなホールでもコンサートからは引退する旨宣言していて、その宣言通りに小さなホールでのコンサートが実現した形。その貴重な機会に居合わせることができたのは幸せなこと。やはりスケジュールに無理があったのか、ド素人の私でも分かるようなミスタッチもあったけれど、そんな些末なことはもはやどうでもよくて、豊潤で、温かくて、優しく、ときに激しく、ストレートに訴えかけてくる音色に満たされる濃密なひととき。

憎むべきは耳鳴り。演奏が始まるまでまったく意識せずにいたのに、聴くことに集中し始めると途端にうるさくなって、集中すればするほど大きくなっていく。普段は我慢しながら付き合っているけれど、さすがにほとほと嫌気が差した。

後半、ブラームスからショパンに変わるときもまったく間があくことがなく、いわゆるアタッカと呼ばれる形で演奏が続き、鳴り止まない拍手にアンコールで応えてくれて、21時20分を回った頃に終演。21時半までしか開場を使用できないので早めに退出を、とアナウンスがあり、足早に出口へ。アタッカでの演奏にはそういう理由があったのね。

林田さんのオススメだったこともあり、リスナーさんも何人かいらしていて、帰り道には同じ方向のリスナーさんとタクシーに同乗させてもらい、中目黒から日比谷線で帰宅。行きとは大違いでなんの心配もなく帰宅することができた。やれやれ。

帰宅した時点で23時半近かったから、なんやかんやで結局、星野源オールナイトニッポンも最後まで聴いてしまい、また夜更かししてしまうというね。いかんいかん。