まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

ムドラーヨガ/オルフェオ

朝からホットヨガ。9時からの早いクラスで、スタッフにもこの時間に来るなんてめずらしいと言われてしまったぐらいなんだけど、「ムドラーヨガ」という耳慣れないプログラムに興味がわいたものだから。ムドラー(mudra)とは「手印」ともいい、手の指で様々な形を作るもので、それぞれに名前がついている。このムドラーではエネルギーが上昇するとか、逆に下降して大地に根付くとか、渦を巻いて伸びていく、とか、そこまで実感することはできなかったけれど、たとえば親指と人差指で輪を作ったあと、他の3本の指をピンと伸ばすと、ただ輪を作っただけの状態よりも強い力を感じる。また、両手を横に伸ばすポーズで、普段は手のひらを下に向けてごく普通に指を伸ばすだけなんだけど、親指だけピンと立てることで、筋がピーンと伸びるような感覚がある。指の形だけでこんなに変わるのねぇ、という楽しい驚きのあるプログラムだった。

帰宅してひと息ついてから、ウィーン国立歌劇場の無料配信で、劇場初演のモンテベルディ「オルフェオ」を観る。おなじみのエウリディーチェとの物語を原作としていながら、タイトルどおりオルフェオがメインで、エウリディーチェの出番は少なめ。オルフェオは冥界の王プルトーネの妻プロセルピナを歌で感動させることでエウリディーチェを連れ帰ることを許され、エウリディーチェがちゃんとついて来ているのに疑心暗鬼になり、不安にかられて振り向いてしまう。え、もう? と驚くぐらいあっさりと。思うに、この部分にもともと重きを置いていないのね。再びエウリディーチェを失ったオルフェオは、父アポロによって天上に召されることとなり、エウリディーチェの亡骸を抱いて昇天。要するに、オルフェオにめいっぱい歌わせるのが目的と言っていいんじゃないかしらん。このアポロが太陽神とはいえ、太陽を表すコスチュームが直接的すぎて道化のようだった。一方、神秘的で素敵だったのが音楽/希望を擬人化した存在を演じるケイト・リンジー。大好き。舞台装置も美しく、とても印象に残る作品。

大満足で観終えたあと、はま寿司で遅いランチを済ませ、コメダ珈琲で読書。図書館で借りた2冊のうち、その前に借りた「マザー・マーダー」と同じ八樹純さんの「夫の骨」のほうから読み始めた。表題作から始まる9編。前作と同様、緻密な構成が魅力。

左の本は、どうして借りたんだっけかなぁ。ネットで話題になっていたのかな。7人の作品集で、これまでに作品を読んだことがある人がひとりもいないという…。カバーのイラスト、かわいいけど、猫が大きすぎないか?