まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

木枠の準備

ニャンドゥティのモチーフが完成したあと、木枠に新しい布を張り、次の作品の準備。張ったらすぐにスタートできるわけではなく、1日に何度か目打ちでタコ糸を締め直し、緩みをとる必要がある。もう18日のワークショップまで日数がないから、ほぼギリギリ。

遅いランチを済ませてからコメダ珈琲で読書。宮部みゆき「過ぎ去りし王国の城」を読み終えた。よくこんな話を思いつくなぁ。異世界との間を行き来するメカニズムにしても、そもそもその異世界が登場した経緯にしても。ただ、いつになく最後はスッキリしなかった。パラレルワールドを持ち込むと、現実世界(物語のスタート地点の世界)が曖昧になるというか、散漫になるというか…。

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帰宅後、ロイヤル・オペラ・ハウスの配信を観る。上演年数の表示がなく、ネットで見つけた個人の観劇ノートに掲載されていた記事と同じ公演のようなので、おそらく2017年の舞台。プッチーニの「ラ・ボエーム」はこれまでメトロポリタン・オペラでもウィーン国立歌劇場でもゼフィレッリの伝統的な演出でしか観たことがなかった。それが今回はリチャード・ジョーンズの新たな演出で、ミミが雪の中でマルチェロとロドルフォの会話から自分の病気の重さを知る場面はゼフィレッリの演出とそれほど違いはなかったけれど、ロドルフォたちが住む家はコンクリート打ちっぱなしのようなモダンな建物で、カルチェラタンも現代的なビル群だし、ムゼッタが伯爵と連れ立ってマルチェッロを焦らす場面も豪華なレストラン。住まいには家具もないので、ミミが死ぬ場面でもベッドはなく、床の上に寝かされてしまう。コンクリートの壁や木材の梁に住民たちが好き勝手に落書きをする場面は面白かった。

アントニオ・パッパーノ指揮、マイケル・ファビアーノのロドルフォ、ニコル・カーのミミ、マリウシュ・クヴィエチェンのマルチェッロ、ムゼッタのシモーネ・ミハイ。