まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

ラ・チェネレントラ/テセウスの船

ウィーン国立歌劇場の配信7作目は、ロッシーニの「ラ・チェネレントラ」で、2016年11月に上演されたもの。シンデレラをもとにしてはいるものの、魔法使いやガラスの靴は出てこない。王子が師と仰ぐ哲学者アリドーロの進言により、王子は従者に扮し、従者ダンディーノが王子に扮し、アンジェリーナが継父と姉娘2人に虐げられている屋敷を訪れ、娘たちを宮殿に招くが、アンジェリーナだけは行くことを許されず、アリドーロの計らいで謎の貴婦人として登場し、最終的にはアンジェリーナと王子がめでたく結ばれる。面白いのがアンジェリーナも王子もメガネをかけていて、衣装も現代的だし、宮殿には馬車でなく高級車が何台かあり、ラストはその中の1台に二人が乗り込んで去っていく。暗闇の中でキャストがそれぞれにライトで自分の顔を照らしながら歌う場面で、アリドーロだけ手にした花束にライトを当てていたり、そのアリドーロが物語と無関係に登場するアイスクリームスタンドの若い女性のお尻をさわろうとしたり、と遊び心も満載の舞台。ロッシーニらしいコロラトゥーラを駆使した重奏が圧巻。とても楽しい舞台だった。チェネレントラ(灰かぶり)ことアンジェリーナを演じたエレーナ・マクシモワはMETでもおなじみ。そして注目すべきは、姉娘のひとりクロリンダが中村恵理さん!

夜には「テセウスの船」最終回。原作の漫画は1巻だけ無料サイトで読んで、そのあとドラマが始まったので毎週楽しみに見ていた。結末が原作とは違っていたようで、黒幕のヒントになる伏線が最終回まで提示されていなかったのはちょっとずるい気もしたけど、それなりに納得のいくラストだったかな。なにより子役の柴崎風雅くんの演技が素晴らしかった!

ニャンドゥティは今のところ、こんな感じ。

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