まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

ルート・ブリュック展

朝から雨。終日雨の予報で、しかも強風を伴う激しい雨。こんな悪天候になるとは思わず、午後にMETライブビューイングを予約してしまっていたので、どうせ出かけるなら他にも行きたかったところを回ることにした。

その最初が東京駅丸の内北口のステーション・ギャラリー。ほぼ日で紹介されていた「ルート・ブリュック 蝶の軌跡」展に興味が湧き、ぜひ行ってみたいと思いながら、展示期間の終了が迫っていた。

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ルート・ブリュックは、フィンランド生まれで、ムーミンのマグ等でもおなじみのアラビアで約50年にもわたり専属だったセラミック・アーティスト。

今回の展示は当初、全作品撮影可だったのがシャッター音がうるさいとの苦情が多いため、2階の展示は撮影不可で、3階のみ撮影可と変更されたとのこと。観覧順路は3階からで、作品の点数がとても多く、そのほとんどが撮影可なのがむしろ不思議なくらい。せっかくだから、と自分でも何枚か撮影しておいて言うのもなんだけど、常にあちこちでシャッター音がしているのはたしかに鬱陶しく、じっくり観たい人には相当なストレスだろうと思った。

釉薬の透明感が素晴らしく、じっと見つめていると吸い込まれてしまいそう。あえて釉薬を使っていない素焼き風の作品や、ひとつの作品の中で釉薬を一部にのみ使っているものもあり、それぞれに魅力的。

蝶の収集・研究家だった父親への深い愛情から、蝶は大切なモチーフのひとつで、四角い箱の内側に蝶があるものと、その箱を伏せた状態で外側(底の部分)に蝶があるものとをランダムに並べた作品がいくつかあり、同じ箱でも内側と外側でイメージが違い、それを並べることでリズム感が生まれ、全体として統一された世界が展開されているのが面白いと思った。

小さなキューブを無数に組み合わせた作品も特徴的で、ランダムなように見えて実は緻密に計算されていることが伺われ、幾何学的でもあり、思索的でもあり、宇宙的でもあり、内省的でもあり、と多面的な魅力にあふれていた。

撮影可でもブログ等に作品の写真を掲載することの可否はまた別の話しだろうから控えることにして、ショップで購入したバッジの写真をば。色調に統一感があるので、3つのうちどの2つを組み合わせても、なんなら3つとも一度につけてもいけるんじゃないかと (^^)

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