まるぶろぐ

まるのダイアリーから移行しました。

新橋演舞場 夜の部

f:id:maru99:20190124110622j:plain

昼の部は最前列のほぼ真ん中だったんだけど、夜の部は2列めのど真ん中で、前の席、つまり最前列のど真ん中は、あの又吉直樹さんご本人。ビックリ。幕間はずっと熱心に筋書を読んでいらした。やっぱり活字がお好きなのねぇ。

夜の部の最初は、右團次の「鳴神」。ところどころ台詞が聞き取りにくかったけど、雲絶間姫にやりこめられる場面はほどよく愛嬌が出て良かった。その姫は歌舞伎座と掛け持ちの児太郎で、これが素晴らしいクリーンヒット。美しく、気高く、それでいて強さもあって、さらに色気も。成長著しいなぁ。頼もしい。

十一代目の團十郎の生誕百十年を祝う「牡丹花十一代」では、右團次の鳶頭、児太郎、孝太郎の芸者などが華やかに踊りを見せたあと、海老蔵も鳶頭の姿でほろ酔いのていで登場し、さながら「お祭り」の一場面のように「待ってました!」の掛け声を受け、本当のお目当ては自分ではないだろう、と返し、お待ちかねの麗禾&勸玄が花道から走り出てくる。手古舞姿の麗禾と鳶頭姿の勸玄の可愛らしい踊りとしっかりした挨拶に、客席はもうメロメロ。はい、二人の写真、買わずにはいられませんでしたわー。

続いて海老蔵の「俊寛」。正直、これはニンにない役だろうから、どうかなぁ、ぐらいに思っていた。それがまぁ、ここまで見せてくれるとは。おみそれいたしました。「俊寛が乗るのは弘誓の船」と千鳥に言い、遠くを見つめる場面が印象に残った。千鳥は児太郎で、ここでもやはりクリーンヒット。九團次の成経、男女蔵の康頼、右團次の丹左衛門。国立劇場の通し上演で、千鳥はこのあと、都で成経と幸せに暮らすのではなく、清盛に殺されてしまうのだと思いながら観ると、以前とは違う感慨がある。

そして最後は「鏡獅子」。幡随長兵衛では素顔に近い化粧で、傘売と鳶頭では白塗りで、俊寛では無精髭でやつれた姿だったのが、美しい小姓に大変身。まだずいぶん若くしてこの役を勤めたときには、目に険がありすぎ、身体もごつくて、ぎこちなく見えたのに、女形としてもこんな優しい表情ができるのねぇ。あれだけ鍛えているはずの身体も、以前のようにごつすぎると感じさせることなく、ごく自然。それが後ジテになると、勇壮そのもの。福太郎・福之助の胡蝶も可愛らしかった。

それにしても…タフよねぇ。ここまで彼を酷使していいのだろうかと心配になってしまう。帰宅後、ブログをのぞいてみたら、今日の舞台中に足を痛めていたそうで、その状態での鏡獅子は大変だったと。まったく気づかなかった。すごいー。

又吉さんの感想をきいてみたかったな (^^)