まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992018-05-29

日記も手帳もサボっていた結果、ここ半月分ぐらいは写真の切り貼りもできていなかったので、午前中から写真のコラージュ。ハガキ大のシール用紙に計6枚分。いつもはせいぜい1〜2枚だから、あまりにもためすぎ (^^ゞ

毎年8月に行われている稚魚の会・歌舞伎会合同公演は、振込用紙に希望日その他の必要事項を記載してチケット代を送金する形式なので、ネットでの振込ができず、郵便局の窓口で手続しなければならない。その手続をしに行ったら、記念切手のコーナーで隈取等の見慣れた歌舞伎柄が目に入った。「日本の伝統・文化シリーズ」の第1集だそうな。即購入 (^^)

そのあとコメダ珈琲のカウンター席に落ち着き、コラージュした写真を手帳に切り貼りする作業。6枚もあるとそれなりに時間がかかり、ちょうど終わったところで電車の時間。渋谷に向かう。

Bunkamuraシアターコクーンにて「切られ与三」。コクーン歌舞伎ももう第16弾になるのねぇ。第1弾は1994年。もう24年も経つのかぁ。

舞台の上手側にはコントラバスとパーカッション、下手側にはピアノとドラムセットが置かれ、作務衣やお祭り風の衣装に豆絞りの手拭いといったいでたちで演奏されるのはジャズ風の音楽。たとえばお富と与三郎とが浜辺で初めて出会い、一瞬にして恋に落ちる場面では、音楽がロマンチックな雰囲気を盛り上げていて効果的。でも離れ離れになった二人が再会するゆすりの場面では、与三郎の聞かせどころの台詞に音楽が重なるのが邪魔に感じた。というのも、普段の歌舞伎の舞台に比べ、歌舞伎調の台詞は少なめだったから。

オンシアター自由劇場のファンだった私としては、中村屋の舞台ではすっかりおなじみとなっている笹野さん以外にも、真名湖さん、大月さん、内田さん、小西さんなどのオンシアの元メンバーが出演していらしたのは嬉しい限り。途中、舞台の下手で彼らがトランペット等を演奏する場面もあり、それもオンシアの舞台を思い起こさせ、懐かしかった。

物語としては、歌舞伎では大抵「源氏店」までなのがその後の場面も含まれていて、よく出てくる「辰の年、辰の日、辰の刻の生まれ」の旧臣の生き血で与三郎の傷が治るという本来の流れを変え、傷を治してしまうのは傷とともに生きてきたこれまでの自分を否定することになる、と与三郎が治すことを拒むのが印象的だった。また、与三郎は養子の身で、肉親の愛情に恵まれず、爺やに甘える心情が愛おしく、与三郎はお富に惚れていたのに、お富はひとりでは生きていけないと、赤間から与三郎、多左衛門の次は久治と次々に男に依存し、与三郎との恋は一時的なものでしかない。その結果、ラストは舞台に与三郎がただひとりで、その孤独が切々と伝わってきた。

七之助の与三郎に梅枝のお富、笹野さんの爺や他、真名湖さんの赤間扇雀の久治、などなど。最近の七之助は、次々に新しい世界を見せてくれて、今後がいっそう楽しみ。

21時40分すぎの終演だったので、帰宅したのは23時近く。またしばらく外出が続くので、しっかり寝ておかないと。