まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992016-04-25

20日歌舞伎座昼の部のあと、ちょっと日があいて、今日が夜の部。早めに家を出て、北千住駅構内のスタバに寄り、夕べのうちにコラージュしておいた写真をカットし、手帳に貼る作業。ハガキ大のシール用紙2枚分。

夜の部の最初は「彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)」。仁左衛門が演じる六助の人の良さとこまやかな情愛。子役の男の子もとっても可愛らしかった。東蔵のお幸、孝太郎のお園。非道な上に卑怯で姑息な敵の微塵弾正を歌六

そのあとは夢枕獏の小説を原作とする新作歌舞伎「幻想神空海〜沙門空海唐の国にて鬼と宴す」。染五郎空海と松也の橘逸勢(たちばなのはやなり)との会話が現代的で生き生きしている。新雀右衛門楊貴妃歌六の丹翁、又五郎の白龍、弥十郎の黄鶴。実質17年かけて連載され、文庫版全4巻からなる壮大な物語をわずか2時間余りに凝縮しているわけだから、駆け足で慌ただしい感じは否めないものの、よく整理され、分かりやすい物語になっていると思った。未読の原作、読んでみようかな。化け猫…にしてはかわいらしくモフモフの帽子のような…に取り憑かれた春琴を児太郎が怪しく、楽しげに演じていて、これまでに観てきた彼の役の中で一番良かった(^^)

原作は、タイトルにもあるように宴の場面がクライマックスのようだけれど、その場面はイマイチ盛り上がらなかったように思う。染五郎が自分で琵琶を弾くのは良かったけれど、せっかくの琵琶なのに、歌が現代的すぎて、なんかこう、歌舞伎を観ている気がしない。長安が舞台だから衣装も背景も中国的で、私の後ろの列に外国人のグループがいたので、初めて観る歌舞伎がこの作品だとしたら、本来とは違うイメージを抱いてしまったのではないかと…。

中国を去ることになった空海に、幸四郎が演じる皇帝が書を所望する。壁面がスクリーンになっていて、空海が大きな筆で書く動作をすると、力強い筆の跡が映像化され、「樹」という文字になる。その後、背景に極彩色の曼荼羅が現れ、「樹」の文字は墨の色から白に変わって輝きを放つ。この装置がよくできていて、面白かった。

21時すぎの終演後、再びスタバに寄り、手帳への書き込み。10時半すぎに帰宅。今日はもう仕事はお休み (^^ゞ