まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992016-02-06

国別シリーズの和訳が2か国分、ひととおり終わったところで、今日は東劇へ。メトロポリタンオペラのライブビューイングも今シーズンもう5作目。これまで観たことのないビゼーの「真珠採り」。遠い昔に持っていたクラシックギターの教本に載っていた曲がおそらくこの作品に出てくるアリアのメロディなんじゃないかというだけで、それ以上の予備知識はあえて入れずに臨む。

冒頭の海の場面が素晴らしい! 床から天井まで一面の青く深い海の中を上からロープで吊られたバレエの名手たちがまさに泳いでいるとしか思えない動きをして、その動きに合わせて小さな水泡がとてもリアルに映し出される。後半には津波のシーンもあり、同様に床から天井までの大きなスクリーン上で荒々しい津波の映像がかなり長い間続き、だんだん胸が苦しくなってきて、早く終わって、と思わず目を閉じてしまった。それほどリアルなんだもの。

ヒンドゥー教ブラフマーを祀る寺院に巫女として迎えられたレイラをディアナ・ダムラウ。エキゾチックな衣装に黒髪がよく映える。南の島の部族長ズルガをバリトンのマリウシュ・クヴィエチェン。長く離れていた島に戻ってくるズルガの親友ナディールをテノールのマシュー・ポレンザーニ。乱暴に言ってしまえば要するに三角関係の物語なんだけども、様々な紆余曲折を美しいメロディと素晴らしい歌唱で紡いでいくと、こんなにも素晴らしい作品になるのがオペラのすごいところ。私が唯一、知っていたメロディはナディールのアリアだった。ズルガとナディールの二重唱は、バリトンテノールの響き合いが素晴らしかった。この作品、METでは実に百年ぶりの上演だそうで、上演されずにいたことが不思議なくらい魅力たっぷり。純潔を誓った巫女であるレイラがナディールとの人目を忍ぶ逢瀬でどんどん自分から服を脱いでしまう場面があって、それは積極的すぎるんじゃ、と思ったけども、ヴェールやら肩掛けみたいな布やらたくさん重ね着する衣装だったから、ナディールと二人がかりでせっせと脱がないと間に合わないからかも、とか、そもそも脱がなくてもいいんじゃ、とか、どうでもいいことをつらつらと考えていたり (^^ゞ

3時間弱の上映で、18時ちょっと前に北千住構内のスタバに落ち着き、持参したドラフトで和訳の見直し。約3時間もかかったけれど、周囲に私より先に来ていた人が何人もいたから、あまり気にせずにいられた。スタバが一番、熱心に勉強している人が多いような気がする。その分、長居することになるから、店側は複雑かもしれないけども。

帰宅後、真央ちゃんが子どもたちと一緒に滑る「ジュピター」をイチから作り上げていく過程を追った番組を見て、最後はやっぱりうるうる。どうも最近、とみに涙もろい。

その後、再び仕事モードに切り替え、見直しが終わった2か国分の和訳の修正。これもそれなりに時間がかかり、あと何か国あるか分からないけど、かなり手間取りそうだなぁ、とちょっと憂鬱になる。ゴールが見えない案件って、それだけでしんどいのよねー。