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遡り日記その８。

９時半すぎに起きて、10時から東劇のサイトで、メトロポリタン・オペラのライブ・ビューイング「メリー・ウィドウ」の予約。歌舞伎と違い、発売と同時に予約しなくても十分に席の余裕はあるのだけれど、土曜日から金曜日までの上映で、土曜日は絵の教室とかぶる可能性があるし、月曜から金曜までは Salone を聴きたいし、となると日曜日を選ばざるを得ず、好きな席が決まっているものだから。

なにげに海老蔵のブログをのぞいたら、今日の午後に妹ぼたんさんが父團十郎を映したビデオで構成される番組が放送されると。ノーチェックだったから、見ることができたのはブログのおかげ。今月３日が命日で、もう三回忌なのねぇ。素顔の團十郎の優しい表情や深みのある声に懐かしさが募り、涙腺決壊。亡くなる直前のパンパンにふくらんだ手の映像には、胸が締め付けられるようだった。父の復帰を信じて毎日付き添っていた娘が仕事でやむなく東京を離れている間に急変。そういうものなんだよねぇ。私も母の容態急変を知って駆けつけた時にはもう手の施しようがない状態で、だからこそ気丈にいられた気がしていて、急変のさなかに居合わせたら混乱してどうにもならなかっただろうと思うから、團十郎がそうなるように意図したわけではないにせよ、ぼたんさんのためには良かったんじゃないかと。

今でも父が恋しいと涙する彼女を見ながら思ったのは、誰もが父親（にせよ母親にせよ）との間でそうした関係を築けるわけではなく、愛されていたと確信できるのは、それだけでとても幸せなことなんだということ。ひねくれた見方かもしれないけど…。

夜には WOWOW で、メトロポリタン・オペラのライブ・ビューイング「ファルスタッフ」を観た。昨シーズンの４作目で、東劇でしっかり観たはずなのに、初めて観るような気がする場面が少なからずあるのは、やっぱり意識が飛んでいたのかしらん ^^;

写真は、机の上のスピーカー回りの風景♪