まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992011-05-13

朝までじっくり仕事をして、それからゆっくり寝てしっかり睡眠をとって、夕方、東銀座に向かう。日比谷線が空いていたので座ったら、わずかな間にZZZ…。居眠り防止のためにギリギリまで寝たのに、だ、大丈夫か?

そんな心配を吹き飛ばしてくれたのが METライブビューイング「オリー伯爵」。面白かった〜。気持よく笑わせてもらった。コミカルでちょっとセクシーで、とにかく楽しいだけじゃなく、歌も音楽もすばらしく、耳にも目にもごちそう盛りだくさん。

タイトルロールを演じるフローレスは、午後1時開演という当日の午後12時25分に自宅で初めての赤ちゃんの出産に立会い、開幕直前に劇場に駆け込んだそうで、「前の晩から一睡もしていないから疲れて見えたらそのせい」とインタビューで語っていたものの、疲れなんてまったく見せず、エネルギッシュそのもの。人の目を惹きつけてやまない華のある人。どちらかというとハスキー系の声のほうが好きなんだけど、彼のテノールはどこまでも突き抜けていくような爽快感があって、耳にとても心地良かった。

本来は十字軍の時代の話で、中世の城が舞台になるべきところ、ステージの上にさらに舞台を作って裏方の姿も見せる劇中劇の形をとることで時空を飛び越え、嵐の場面を盛り上げる舞台裏の様子なども面白かった。いわばメイキングとドラマ本編を同時進行で見ているような感じ。

オリー伯爵が横恋慕する女伯爵アデルを演じるのは、METじゃなく「ワールドクラシック@シネマ」で観たほうの「ばらの騎士」でゾフィーを演じたディアナ・ダムラウ。はちきれんばかりの明るい魅力のある人で、今回の役にピッタリ。オリー伯爵の小姓で従姉のアデルに恋するイゾリエを「ズボン役」として演じるメゾソプラノジョイス・ディドナートも魅力的だったなぁ。小柄で知的でつつましやかだけどキラリと光る、みたいな。

煮つまりがちな仕事のストレスを一掃してもらって、大満足で東劇を後にし、帰宅後すぐに仕事を始める。結局また朝になってしまったけれど、43ページまで終了。ふぅ〜。思わずため息が出るものの、観てきたばかりのライブビューイングの余韻が頭をよぎるだけで頬がゆるんで楽しくなってくる。やっぱり息抜きって大事だわ〜!