まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

ローエングリン

今日はヨガスタジオも酵素風呂も休業日で、水曜日に月2回ある絵の教室もないので、東劇のMETライブビューイング「ローエングリン」を予約しておいた。今シーズンの「シーズンブック」の表紙を飾っている作品。

METでライブビューイングとして上映されるのは初めてで、タイトルロールを演じるのはピョートル・ベチャワ。ウィーン国立劇場でも、1986年のクラシカル映像と2020年1月の舞台が配信され、その後者のタイトルロールがピョートル・ベチャワ。NHKのプレミアム・シアターで放送された2018年のバイロイト音楽祭での上演の際もタイトルロールはピョートル・ベチャワ。もうすっかり当たり役なのねぇ。

クラシカル映像ではいかにも中世の騎士らしい衣装だったローエングリンバイロイトでは電気技師という奇抜な演出だったんだけど、今回はシンプルな白いシャツ。合唱団の人たちがマントのような衣装で、マントの広げ方で色が変わるようになっていて、王様が登場すると一斉に緑に、ローエングリンの妻エルザにローエングリンの素性に関する疑念を植え付ける悪役のオルトルートが登場すると一斉に赤に、エルザが幸せなときや夫を信じているときには白に、エルザの心に疑念が生まれたときには黒に変わるのが面白い。誰かひとりでもマントの色を間違えて開いてしまったらすごく目立ちそう。

ローエングリンは聖杯の騎士で、素性を明かしてはいけないことになっている。でも妻にしてみれば、夫の名前も素性も分からず、質問することすら許されない中で、いつか自分から離れていなくなってしまうのではないかと不安にかられるのは当然のこと。日本でも昔は婚礼の席で初めて夫の顔を見た、なんてことがよくあったそうだけれど、今の感覚では信じがたいよね。

オルトルートを演じるクリスティーン・ガーキーがとても楽しそう。ワルキューレブリュンヒルデを演じたときに比べてかなり増量した体型が貫禄となってこの役にはピッタリ。オルトルートに食われてしまい、その夫のテルラムントはあまり目立たなかった。エルザ役のタマラ・ウィルソンは、不安げな表情でいることが多い役で、カーテンコールでようやくはじけるような笑顔。ハインリヒ王はギュンター・グロイスベック。

短い休憩をはさみつつトータルで5時間近い大作で、16時半頃に終演だったから、東銀座から北千住に移動したときには通勤・通学帰りの人たちでカフェはどこもほぼ満席。スタバをあきらめ、ルミネのタリーズにかろうじて空席を見つけ、図書館で借りた藤沢周「焦痕」を読み終えた。

夜には、「特捜9」の先週分を録画したまま見ていなかったので、それを消化してから今週分をリアタイで。さらにそのあとEテレの「ザ・バックヤード」で倫也くんのナレーションに聞き惚れる。

さて、明日は朝イチのホットヨガに行くつもりなんだけど、起きられるかなぁ?