まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992011-03-23

地震で目が覚めた。7時すぎ。このところ、時間的には睡眠が足りているはずなのに眠くて仕方がないときがあるのは、やはりこうした地震の影響などで眠りが浅くなっているのだろうか。しばらく全身なんとなくだるい感じもあったのだけれど、ネットだったか雑誌だったか、足裏マッサージが効果的との情報を得て、お風呂でじっくりマッサージするようになってから、だいぶ改善されているような気がする。

もう少しだけ眠って、8時すぎまで。9時半すぎに家を出て、東銀座の新橋演舞場へ。時節柄どうよ、という意見もあるかもしれないけど、やはり上演している以上、チケットを購入してある席を空席のままにはしたくない。

恩讐の彼方に」ときけば菊池寛、とそこまでの知識しかなく、あらすじさえ知らないまっさらの状態で観た。昭和57年以来の上演だから全員が初役。菊之助の毒婦が妖艶で魅力的。松緑の市九郎(のち了海)は、彼が近年演じた数々の役の中でもピカイチだったのではないかしらん。了海を父の仇と狙う実之助に染五郎。若手中心の舞台を歌六の石工頭がビシッと締める。

六代目歌右衛門追善の「先代萩」は、魁春の政岡に梅玉の八潮とまさに追善にふさわしい配役。武張りすぎず、女らしさを慎み深く持ちつつ忠義の心が前面に出るいい政岡だった。松島を東蔵、侍女澄之江を松江、千松を玉太郎と加賀屋三代がそろう。栄御前は芝翫。やはりこの人でないと。追善の趣旨から言えば「御殿」だけでも良さそうに思うけど、そうもいかないらしく「床下」がつく。歌昇が本公演での男之助は初役とは意外。弾正は幸四郎。言わずもがなの貫禄充分だけど、含み笑いの場面で上体を揺らしすぎ。軽い人物に見えてしまう。

昼の部の幕切れが音羽屋なのは明るくていいなぁ。「御所五郎蔵」で、土右衛門は吉右衛門、皐月は福助。逢州は毒婦から一転してあでやかな菊之助。五郎蔵の子分4人の浴衣が見頃は全員同じ柄で、袖は2人ずつ左右が逆で、互い違いになるよう並んでいることに初めて気づいた。心憎い。

終演後、さらにこのご時世にどうよという思いが頭をかすめる中、銀座三越で今日からスタートするムーミン・プレミアムショップをのぞいてみようと向かう途中で、少し前を歩いている後ろ姿は … 左團次さん! 今月は出演予定だった国立劇場が上演中止。ひょっとして演舞場の昼の部をご覧になっていらしたのかしらん? できればご挨拶しようと急ぎ足で近づいてみたのだけれど、携帯電話で話し始め、そのまま道が分かれてしまったので、寂しくお見送り (T_T)

ムーミングッズを前にするとどうしてもテンションが上がってしまうところをグッと押さえ、でもやっぱり、ちょっとだけ買っちゃった (^^ゞ