まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

象が逆さに

maru992009-01-20

8時すぎにしっかり起きて、11時半開演の国立劇場に向かう。コインロッカーが今どき10円。分厚いコートも帽子も手袋もロッカーに入れてしまい、身軽になって客席へ。

一番最初の幕が歌舞伎十八番の 『象引』 で、團十郎が半年ぶりの舞台復帰。前回の復帰の時もそうだったんだけど、やっぱり涙が出ちゃうんだよねぇ。團十郎が演じるのは 『暫』 の鎌倉権五郎によく似た設定の箕田源二猛で、まるでライオンのたてがみみたいに顔の真横と上に伸びた髪がドレッド状にちぢれているものすごいカツラで、こんなとんでもない髪型がしっくり似合う成田屋ってすごい。役名はタケルなのに 「このワタルが」 とさらっと言ってしまい、おそらく何も気づいていないところもご愛嬌。過去の舞台写真と較べてもはるかに大きくなってる象が成田屋と一緒に見得まで切っちゃう。他愛なく大らかで面白かったぁ。

二番目は舞踊の 『十返りの松』。百年に一度しか花の咲かない松が十回めには実をつけるという言い伝えから、長寿を祝賀するおめでたい踊りで、天皇ご即位20年のお祝いだそうな。芝翫の松の精、福助橋之助兄弟の梅の精に、橋之助の息子3人が竹の精と成駒屋三代が勢ぞろい。跡取りがいなくて困っている家もあるのに、これだけいること自体がおめでたい。

最後は 『裊競艶仲町(いきじくらべはでななかちょう)』。双蝶々と同じ役名なのに設定がまるで違うから、最初の方は混乱しちゃってよく分からなかったけど、話が進むにつれて面白くなった。芝喜松さんの因業な役ってめずらしいけどよかったなぁ。芝のぶクンや三津之助さんもそれぞれの持ち味がたっぷり出る役で大活躍。

今月はあちこちで芝居をやっているから人手が足りないらしく、すべての幕に出演している役者さんがいっぱい。毎日舞台で休みがないんだから大変だろうなぁ。

終演後、いつもなら平日だから甘味処のおかめに寄るところ、お昼に劇場で食べたハヤシライスでお腹いっぱいだったのでパスして帰宅。しばらくアルパの練習をしているうちにようやくお腹が空いてきたので、生協から届いた寒じめほうれん草とキャベツをたっぷり敷きつめた上に豚のバラ肉を並べ、お酒を回しかけて蒸し煮にした簡単なお鍋。塩ポン酢で食べると、野菜の甘みが際立って美味しい♪

夜は仕事の続きをしながら、深夜にオバマ新大統領の演説をライブで聴いた。残念ながらどの放送局も同時通訳が入っていて、生の声は聴けなかった。BBSやCNNなら肉声が聴けたのになぁ。それにしてもすごい人! つつがなく終わって本当によかった。日本ではありえない光景だよねぇ。国民性だけの問題じゃないんだろうなぁ。… とあれこれ考えながら見た後、2時すぎにキリのいいところまでたどり着いたので、今日はここまで〜。