まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

升屋のお鍋

maru992008-05-17

さて歌舞伎座の日。いつもはもっと千秋楽近くに観るのだけれど、今日はお仲間とご一緒に日付を合わせてチケットを取った。夜の部だからゆっくりだ、な〜んて思っているうち、あっという間に家を出る時間。


きっと女性陣はみんな着物だろうなぁ。私も着て行こうかなぁ。でもイマイチ気力が…。やっぱり洋服でいいや。こんな流れで着物をあきらめた時って、他の人たちの着物姿を見るとあきらめたことを後悔することが多いのだけれど、今回はそんなこともなかった。よっぽど着物に対するテンションが下がっているのだろうなぁ。着付けって手順だから、しばらく着ないでいるとつい面倒になっちゃって。


お仲間と合流してから 「今日は何を観るんだっけ?」 ととぼけた質問をして呆れられてしまった。だって毎月あたりまえのようにチケットをとっていて、演目がなんだか気にしていないんだもん。『青砥稿花紅彩画』 の通し上演。そうかそうか、そうだった。演目が発表になった時点でワクワクしていたのに、すぐに忘れちゃうのよねぇ。


筋書はまだ写真が入っていないから千秋楽の昼の部で買うことにしたので、帰ってから過去の筋書の上演記録で調べてみたら、菊五郎歌舞伎座で弁天小僧を通しで上演するのは平成4年2月の 「黙阿弥祭」 以来。松竹座でその後に通しでやった時には観ていない。黙阿弥祭の筋書を見ると、日本駄右衛門は羽左衛門菊五郎の弁天小僧に團十郎の南郷で、忠信利平は三津五郎、そして赤星十三郎は宗十郎。五人男のうちの3人までもがすでにこの世になく、さらに浜松屋幸兵衛だった権十郎も藤綱だった梅幸も…。寂しいねぇ。ちなみにこの月は、五人男の次の幕が 『紅葉狩』 で、團十郎の鬼女!


毎月欠かさず歌舞伎座に通うようになってから、1回だけチケットを取ったのに観に行けなかったことがある。子宮筋腫の摘出手術をした月で、どうしても行きたいと言ったら、まだ抜糸も済んでいないのに何時間も座っていられるわけがないだろう! と一蹴されてしまい、泣く泣くチケットを友人に譲った。その時の演目が五人男で、中村屋の弁天小僧だった。その後に歌舞伎チャンネルで観たけど、あらためて悔しくなってしまったのをよく覚えている。そんなことを思い出しながら、音羽屋の円熟した弁天を堪能。いやぁ、やっぱり團菊祭って楽しいなぁ!


『三升猿曲舞(しかくばしらさるのくせまい)』 という難しい題名の踊りがつく。「三升」 とあるからには成田屋に因のある作品なのかなぁ。筋書には書いてあるかな。


終演後、お仲間と連れ立って歌舞伎座近くの升屋へ。飲み放題のコースでいつもどおりよく飲み、よく食べ、よく喋る。スタートが遅いから11時のお開きまであっという間なのは仕方がない。早くも次の企画が立ち上がる。楽しみ♪ 写真のお鍋は、煮えたところに山芋のすりおろしを回しかけ、美味しく頂いた最後にご飯を投入して焼き飯にするという、ちょっと変わった逸品。


芝居の余韻にひたりつつ、のんびりお風呂に入って寝ちゃいましょ〜。