まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

新栗みつ豆

maru992006-09-20

8時に起きて、簡単に朝食を済ませてバタバタと身支度を済ませ、半蔵門に向かう。このところ国立劇場へ行くのはほとんど正午からの公演か週末だったので、すでに通勤ラッシュには遅い時間とはいえ、朝の大手町ではさすがに作務衣が浮いているような…。


十月から、3か月にわたる国立劇場40周年記念の歌舞伎公演 『元禄忠臣蔵』 が始まる。それに先駆けて、今月は文楽の方で 『仮名手本忠臣蔵』 の通し上演。同じ忠臣蔵でも、最初から歌舞伎の脚本として書かれた 『元禄忠臣蔵』 と、原点ともいうべき人形浄瑠璃の 『仮名手本忠臣蔵』 とではまったく違う。そう、まさに 「原点」 を観る思い。単に忠臣蔵の原点ということでなく、戯曲そのものの原点にふれる実感が文楽にはある。役者の様々な個性に左右されずに作品のエッセンスが凝縮されて直接的に伝わってくるので、歌舞伎で見知っている演目も実に新鮮だし、新たな発見もたくさん。それが私にとっての文楽の魅力。


長い長い忠臣蔵の芝居を最初から最後まで通しで観るのは、たとえどんなに好きでも、特に歌舞伎以上に集中力を要求される文楽ではとても自信がなかったので、今日は大序から城明け渡しまでの第一部だけ。どちらかというと第二部以降の方が盛り上がるので、第一部と第二部・第三部の2日に分けたんだけど、とりあえずはこの配分で正解だったように思う。浄瑠璃はいいなぁ。もともとアルパに出会う前には女流義太夫の太棹を習いたいと真剣に考えていたぐらいだから、ベベンベン、と胸に響く音がなんともいえない。最近の文楽は舞台の上方に義太夫の詞章が字幕で表示される。でもやっぱり、舞台面とその上方とを見比べるのは集中の妨げになるから、多少分からない言葉があっても舞台面だけを見ている方が何倍も芝居に入り込める。そのためにちゃんと筋書に詞章の入った床本を挿入してくれているのだし。詳しい感想は、最後まで観てからにしよう。


平日の国立劇場といえば、どうしても寄らざるを得ないのがすぐ近くの甘味処 「おかめ」。いつものとおり豆寒を注文するつもりで入ったのに、ついつい新メニューの 「新栗みつ豆」 に惹かれてしまった。う〜ん、しみじみと美味。


地元に戻り、アリオのスタバで書評の本の続きを読む。締切まであと10日。そろそろ最後まで読んでから書評を書くのはあきらめた方がいいかもしれないなぁ。頑張って読んでるんだけど、500ページ強あるのにまだようやく360ページ。ううう。


軽く腹ごしらえをして、MOVIXへ。「花田少年史」 を見る。文楽のあとにどうかな、と思ったけど、たまたまレディースデイだったし、何よりもうすぐ上映が終了してしまうので、今日しかなかった。定員139席のシアターにわずか15人ほど。期待度70パーセントぐらい。ところがところが、いやぁ、メッチャ面白かった! めいっぱい笑ったし、何度か涙ぐんじゃった。子供たちがすごくいい。主役の須賀健太クン、かわいいなぁ。濃い顔のこの人、誰だっけ誰だっけ、デビット伊藤じゃないし、えっとえっと、としばらく考えていて、ようやく分かった。「夜王」 で松岡クンのライバルのホストだった人だ。3の線もいける人だったのね。もたいまさこもたまらない〜。まだの人はぜひ!


家に戻ると、キョンちゃんのママからなにやら荷物が。あ、そうそう、ゼリーを保冷バッグのままお渡ししたので、わざわざ送り返してくれたのだった。帰って手間をかけさせちゃって申し訳なかったな、と思いながら包みを開くと、長風呂大好きな私のために、ラベンダーとベルガモットバスソルトを入れてくれて、さらにキョンちゃんが描いてくれたゼリーの絵! 「また食べたいなぁ」 と言いながら描いてくれたそうな。うれしいなぁ。ちゃんとカップに入って、オレンジ色にフルーツのいろんな色がちりばめてあるの。まだ4歳なのに、すご〜い!