まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

豆寒セット♪

maru992007-05-11

まるで台風のようなものすごい風の音に何度も起こされて、9時間近くベッドの中にいた割には、よく寝たという満足感を得られないうちに朝。ふふふ不安だ。これから文楽を観るのに。せっかくそのために早くベッドに入ったのに〜。


半蔵門にある国立劇場で11時開演なので、10時ちょっとの電車に乗るつもりで支度を進め、予定より10分ぐらい早く家を出た。ところが駅に着くと、そもそも駅に入れないぐらいの人、人、人。ななな何事?! アナウンスによれば、強風のために常磐線が上下線とも運転を見合わせているという。えええ〜っ! 隣りの駅まで行けば千代田線が遅れながらも動いているらしく、隣りの駅との間をバスで振り替え輸送しているとのこと。ならば、とバス停に急げば、すでに長蛇の列。タクシーの列も同じぐらい長い。普段あまりバスに乗らないし振り替え輸送なんて初めてだったから、とにかく列の最後について、ちょっとずつ進んでようやくバスが到着したら、路線違いで隣りの駅へ行くのは別のバス停だって。そんなぁ。並び直したのは駅から一番遠いバス停で、列も一番長いみたい。もうダメだぁ。バスが来たって2〜3台待たないと乗れそうにない。いっそ隣りの駅まで歩いた方が早いんじゃ? と列で隣り合わせた女子高生と話しているところへ、遠くの駅から切れ切れにかすかに聞こえるアナウンスの語尾が 「再開します」 だったような気が…。途端に数人が駅をめざして走り始める。私も即座にダッシュ! これが大正解で、めでたく運転が再開されて10時20分発に乗ることができた。同じように待たされていた人たちがつめかけたから、車内は窒息しそうなぐらいの大混雑。なんとか山手線への乗換駅まで持ちこたえ、一気に空いた車内で席を確保。はぁぁぁ、疲れた〜。


半蔵門に着いて国立劇場に急ぐ。すでに始まっていたけれど、幸い通路沿いの席だったのでスムーズにすべり込む。まだ人形は登場していなくて、あとで確認したら聞きのがしたのは義太夫の最初の一文だけだった。


通し狂言 『絵本太功記』 の第一部。歌舞伎とはまた違う楽しさが文楽にはある。日本語の美しさを再確認できるのもそのひとつ。織田信長明智光秀の確執から本能寺の変を経て秀吉が足場を固めていく経緯を描いた作品で、発端の場に続く6月1日から1日ごとに場面が展開していく。迫力ある語りに引き込まれながら、5日めの途中までは集中して観ていたのだけれど、気がついたら幕切れで、しばらく意識を失ってしまっていた。く〜っ! わずか5分の休憩で持ち直し、最後の6日めはしっかり鑑賞。第一部はここまで。


終了後、平日の昼の部だけのお楽しみで、東京FMと同じビルの1階にある甘味処 「おかめ」 へ。今までは豆寒が定番だったのだけれど、ちょっと前に坂上みきさんがここのおはぎが絶品だと熱く語っていたので、おはぎと豆寒のセットを注文。あん・ゴマ・きなこの中からゴマを選ぶ。運ばれてくる途中からもうすりたてのゴマのいい香りがぷ〜んと。注文を受けてからひとつひとつ手作りするというおはぎは、まだあったかくて、小さく切って口に含むと、う〜ん、シアワセ! こんなに美味しいおはぎは初めてだ〜。


Veloce でしばし珈琲タイムの後、着物のお店の担当さんに電話を入れる。お店が最近リニューアルした記念に何種類かのプレゼントの中から選んでほしいと連絡をもらっていた。今日なら都合がいいと言うので寄ってみると、確かにプレゼントはたっぷり400ポイント分もあって、タラバガニやしゃぶしゃぶのセットでもOKだったのだけれど、ひとりでは持て余してしまうので、日持ちのする豚の角煮を3セットと博多ラーメン6食分でピッタリ400ポイント消化。かさばるので送ってもらうことにして、じゃあサヨウナラ、というわけにはいかないんだねぇ、これが。奥でやってる着物の展示販売を見ないと帰れないという…。今回は流し墨染めの作家さんがいらしていて、同じ手法のシンプルなやつで年賀状にマーブル模様を作って遊んだりしたことがあるのでいろいろお話を聞き、何着か着せ替え人形のように試し着をさせてもらった。反物で見た時のイメージと実際に羽織った時のイメージとが全然違うから毎回ビックリさせられちゃう。この種のイベントの時だけ登場するチーフのコーディネートはさすがで、自分ではとても思いつかない色合わせに思わずうなっちゃったり。着物の世界の奥の深さにあらためて感動してしまった。


そんなこんなで家に着いたのは9時すぎ。明日も文楽の続きがあるので、お風呂に入って早めに寝る。ようやく風もおさまったので、今日はゆっくり寝られそう。