まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

リブロースとホッピー

maru992006-05-10

10時に6月歌舞伎座のチケット予約。5月の團菊祭と7月の玉三郎ワールドにはさまれて、なにげに地味な6月だけに、ごくごくスムーズにチケットゲット。出かける前に少しでも仕事を、と思っていたのだけれど、またまた理事会の連絡事項の文書を作っていたら、そんな時間はなくなってしまった。


1時すぎの電車で銀座に向かう。めざすはル テアトル銀座。美輪さんの舞台 『愛の賛歌』 初体験。今回は友の会経由のチケットなので、6列目といういい席。千秋楽で、ロビーはまだまだ花でいっぱいなのに、すでに花が終わってしまった分の贈り主を示すカードもすごい数。2時半開演なら5時くらいには終わるだろうから、そのあと6時半からの次の予定までに喫茶店かどこかで読もう、と書評の本を持参して行ったのだけれど、間に2回も休憩が入るというアナウンスに終演時間をきいたら6時10分だって。え〜っ! 池袋まで移動しなくちゃいけないのに間に合わないじゃん! まさかそんなに長いとは!


エディット・ピアフの一生を描く 『愛の賛歌』 は、美輪さんがジァンジァン時代から20年以上続けてきたもので、一度観たいと思っていた。美輪さんはほぼ出ずっぱり。1935年生まれだから、76歳になろうというのに、わずか15分の休憩を2回はさんで4時間近くもの間、テンションもパワーも落ちることなく、声量の素晴らしさといったらもう圧巻。音楽会 (美輪さんの場合は 「コンサート」 とは言わないみたい) でもピアフの歌はよく歌っていらして、その際も単なる歌ではなくすでにドラマになっているのに、ストーリーの流れの中で聴くとまたさらに心にしみて、聴きながら気持ちが高ぶるより先に細胞が反応して涙が出てきてしまう。普通は先に気持ちに変化が起きて、感極まって涙になるのに、美輪さんの場合は逆で、まず先に涙が出ちゃうのが不思議。他の人も同じ状態のようで、会場のあちこちですすり泣く声が響く中、総立ちのカーテンコールが3度終わっても拍手が鳴り止まず…。すごかった。


カーテンコールで終演は予定より遅れて6時半。有楽町の駅まで小走りで、予定外に食事の時間もなくなってしまったのでコンビニでオニギリを買い、池袋に急ぐ。7時に着いて、東京芸術劇場の小ホールで、入る前にまずオニギリをパクついて、中に入ろうと重いドアを開けた途端にドッと笑いが起こる。落語の笑遊さん伸治さんニ人会。美輪さんの舞台のあとに落語って、すごいでしょ。書評に 「寄席に行きたくなってきた」 と書きながらそのままになっていたのが I さんに頂いたチケットで思いがけず実現したのだった。江戸屋猫まねきさんの物真似をはさんで9時近くまで、笑った笑った。楽しかった〜。


先日デジカメを持ち帰り忘れてご迷惑をおかけしたWさんもお友達といらしていたので、3人ともきちんと夕食をとっていなかったので、遅い夕食をとることになり、お友達のススメで飲茶のお店へ。ところがその店がなくなってしまい、ジンギスカンに変わっていた。「いいか、入っちゃおう」 ということになり、まだ真新しい店内へ。北海道からの直送だというラム肉はまったくくさみがなく、何種類ものラム肉を次々に平らげながら、懐かしのホッピーに続いてお店のススメで注文したトマトの焼酎 「ラ・トマト」 にビックリ。赤いのかと思ったら無色透明で、なのにトマトの香りと味がするの。まろやかでとっても美味しい。カゴメの商品で、フツーに売ってるらしい。ぜひ買わねば!


11時すぎのおひらき。美輪さん → 落語 → ジンギスカンって、なんという1日! 車内で書評の本を開いたものの、頭の中では 「愛の賛歌」 がグルグル回る。落語とジンギスカンをはさんでもインパクトが消えないところが美輪さんパワーだわ。


携帯に仕事の依頼が入っていたので、帰ってから添付書類を確認。「忙しいとは思うけれど、なんとか割込みで対応してほしい」 と一番断りにくい先生にそう頼まれたらイヤとは言えない。すでに1時近いものの、少しでも始めておこうとファイルを開き、いや待てよ、とメールを読み直す。先生の文章の下にクライアントのメールがついていて、まだ正式の依頼じゃなくまずは見積もりを、という段階らしい。ああ危ない。また勇み足をするところだった。


… というわけで、またしてもバタバタと、めっちゃ濃〜い1日。