まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

串田和美作 「法界坊」 の人形

maru992005-08-28

芝居の前の日は、早く寝なくちゃ、と思えば思うほど寝付けないのがいつものパターン。今回もしかりで、せっかく普段より早くベッドに入っても、どうでもいいようなくだらないことばかりが次々と頭に浮かんでグルングルン。客席で居眠りしたくないんだってば〜。寝かせて〜! 寝返り打ったり思い切り大の字になってみたりしながら1時2時…。


ギリギリまで寝て、急いで朝食をとり、後はほとんど何もしないで家を飛び出す。慌しく身支度をしたせいで、書評の本をバッグに入れ忘れた。電車の中で読めたのになぁ。失敗失敗。


千秋楽の歌舞伎座に到着したのは開演20分前。最近の舞台写真はあまりいいものがなく、左團次さんの以外はめったに買わなくなっていたのだけれど、今回は、勘三郎の息子の勘太郎が狐の衣裳で高くジャンプしている瞬間の1枚と、二階建ての絢爛豪華な舞台を桜の花びらが埋め尽くしている中に姫がひとりたたずむ1枚を購入。どちらも役者の顔はほとんど見えないけれど、いかにも歌舞伎らしい構図に惹かれた。前者のジャンプの方は 「レア物」 だったらしく、日によっては売場に出ないそうで、今日も午後には売切れてしまっていた。ラッキー♪


筋書を3冊買い、バッグがいきなりズッシリと重くなる。歌舞伎座の筋書は、早い時期のものは絵看板の絵が挿絵として挿入されていて、中日をすぎるとその絵が写真に変わるので、毎月2とおりの筋書が販売されていることになる。私は毎月千秋楽近くに観にいくので、早い時期に行った人から頼まれることが少なくない。通しで夜まで歌舞伎座にいるのだから、朝一番で買う必要はないんだけど、ほら、私のことだから、忘れてしまう可能性が大なので〜。


紅白の白玉が入った 「めでたい焼き」 に行列ができていた。でも私は 「わらび餅」 の方が好み。わらび餅の粉を買ってあるから家でも作ろうと思えば作れるんだけど、なかなかちょうどいい硬さにできないのよねぇ。ミキハウスのフリフリのワンピースにクマのぬいぐるみを抱えた2人組がいて、結構なオバサンだったので驚いた。浴衣の人も含めて和服姿が多く、自分は無精で夏は着る気にならないくせに、ちょっとうらやましい。「洋服と違って和服はたためばシワにならないから、旅行の着替えとしても洋服より便利」 と話している人がいて、なるほどぉ、と思った。帯を共通にすれば2着分でもそれほど荷物にならないって。でも着付けに毎回30分以上かかってるようじゃ、その域にはまだまだ到達できそうにない。


8月の歌舞伎座は毎年3部制で、1部2部は最前列だったんだけど、勘三郎がメインの3部は15列目。でも花道から3つめの席だったので、迫力のあるクローズアップを楽しむことができた。花道外のいちばん後ろに椅子を並べて、橋之助夫人の三田寛子と3人の息子がパパを応援。でも終演が9時半過ぎという遅い時間だったので、一番下の息子は大切の頃にはママの膝の上で夢の中。かわいかったぁ。三部の終演後にカーテンコールが2回。1回目のカーテンコールの後、ふりむいたら真後ろに篠山紀信さんがいらしてビックリ。モロに目が合ってしまった。


幕間にロビーに出て携帯のメールをチェックすると、「左團次さんがNHKに出てるよ!」 って。なんというか、日記にあれこれ書いてるおかげでいろんな人が気にかけてくれていて、もう本当に嬉しい限りですぅ。「食彩浪漫」 という番組で、内容は書店のテキストで確認済。あいにく録画予約してくるのを忘れてしまったけれど、再放送が2回あるはずだから、その時にきっと!


「歌舞伎ってなんなのよ」 と根本的なことを考えながら帰途に着き、今日もすでにプロントはオーダーストップ。歌舞伎座オンリーの1日であった。