今日は朝から歌舞伎座だから、と夕べは早くベッドに入ったのになかなか寝付けなかった。歌舞伎より女子フィギュアのショートプログラムの方が気になっていたような…。
そのせいか、日比谷線でいつのまにか寝入ってしまったらしい。ハタと気付いた時には東銀座を通り越して銀座でドアが閉まるところ。が〜ん。おかしいなぁ。八丁堀まではしっかり起きていたのに。しかたなく日比谷でUターン。今月も最前列なのに大丈夫か?
幸いその心配は無用で、いざ芝居が始まったら眠気はすっかり吹き飛んでしまった。先代勘三郎の追善興行だから中村屋父子が大奮闘。
まず最初の「爪王」は初めて観る作品で、七之助が雌の熊鷹、勘太郎が赤狐となって野生の闘いを踊りで表現。鷹をあえて雌にしたところがミソで、着物の袖が羽になって動作のひとつひとつが美しい。二度にわたる闘いの場面は緊迫感にあふれ、激しくスピーディーな所作も兄弟の息がピッタリでまったく乱れることがない。ふたりとも子役の頃から見てきただけに、成長したなぁ、としみじみ感慨に耽ってしまった。
先代の追善といえば欠かせないのが「俊寛」。なんといっても先代最後の舞台となった演目だからねぇ。勘三郎の俊寛に勘太郎の少将に七之助の千鳥というこれでもかの配役も追善なればこそ。うれしいことに妹尾は左團次さん♪ 鬼界ヶ島にただひとり取り残された俊寛が幕切れに見せる表情は演じる役者によって様々で、勘三郎は以前、不自然なほどの笑顔を見せたことがある。今回はただただ穏やかな表情で、強く印象に残った。
口上って並ぶ人数が決まっているのかしらん。15人で、翫雀・扇雀兄弟の姿がなかった。左團次さんが上手から2番目で遠いのが寂しかった〜。
昼の部の最後は「ぢいさんばあさん」。年を取ってからの仁左衛門の伊織がますますかわいらしくなったような。嫌われ者の下嶋を勘三郎。結局ぜ〜んぶに父か息子が出てるのねぇ。出ないのは夜の部のひとつだけ。すごいわぁ。
終演後、フィギュアの結果は気になるものの、ひとまずスタバで手帳に芝居の感想を、と思ったのに愛用のペンがまさかのインク切れ。いつもはレフィルを入れたペンケースを持ち歩いているのに、今日に限ってバッグに入っていないという…。さっさと帰ってフィギュアを見ろってことかしらん?
前半の方は申し訳ないけど録画を早送りしながら観戦しているところへケータイにメールの着信。クライアント様から新しいご依頼。ああ、でも今 PC を起動するとフィギュアの結果が分かってしまうおそれが…。もうちょっとだけ許して〜、と保留にして引き続き観戦。
真央ちゃんすごい! と泣き、キム・ヨナの高得点にうなり、母親を亡くしたばかりのロシェットの見事な精神力にまた泣かされて、もう大変。
最後までしっかり見てから急いで PC を起動し、まずは新たな依頼に対して見積もりの返信をしてから、夕べスタートした和訳の続き。でも明日も歌舞伎座だからなぁ。キリのいいところで切り上げてしっかり寝ておかないと。見積もりがOKでゴーサインが出ることを祈りつつ … !