かろうじて午前中のうちに目が覚める。5時間ぐらい寝たから、大丈夫かな。今日の芝居は5時すぎからなので、3時半まで仕事をして、それから浅草へ向かう。
平成中村座も今日で3回目。夜の浅草はライトアップが美しく、中村座もしかり。4回分のチケットを取った中で、今日だけが唯一 「松」 のかぶりつき。椅子じゃなく座布団だからさぞ窮屈だろうと思いきや、座椅子のおかげでそれほどでもなかった。ただ荷物のおき場所がないのが不便なのと、観続けているとお尻が痛い〜!
今日のDプロは、勘太郎の勘平と七之助のおかるをメインに五段目からで、筋書を持参せず配役をよく把握していなかったので、確か橋之助は由良之助のはずだから、そうなると定九郎は? まさか弥十郎がやるとは思わなかったなぁ。ビックリ。五十両を奪い取った後、花道で鳴物を使わず、静かな中で耳を澄ませ、猪の姿より先に足音に気がつくという演出が面白い。
六段目では歌女之丞のおかやがとてもよかった。孝太郎のお才は予想通り。この場に勘三郎が源六で、仁左衛門が不破で出るのはいわば御馳走。でも今日のプログラムだとそうしないとこの2人の出番がないのよね。勘三郎は平右衛門をやるのかと思ったら、これも勘太郎なんだもの。六段目で勘平として切腹したのに七段目では平右衛門。タフだなぁ。今まさに伸び盛り。源六のような役だと勘三郎の間のよさが一段と光る。陰惨になりがちなこの場を明るくする役目の人物なのがよく分かる。
六段目で夫婦の愁嘆場を演じた中村屋の兄弟が七段目では兄妹を汗だくの熱演。もう衣裳のあちこちがぐっしょりぬれているほどで、衣裳方さん大変そう。橋之助の由良は、老けに作って貫禄が出た。ハシゴで縁の下の九太夫を閉じ込めるというくだりはなかった。いろんなやり方があるのよね。おかるが花道の木戸から入ろうとして、着物の裾が引っかかってしまうハプニング。すごく距離が近かっただけにハラハラしちゃった。歌舞伎座の最前列と距離的にはそれほどかわらないと思うんだけど、なんかもう温度差が全然違う。やはり金丸座に近いものがあり、小屋によって芝居って変わるんだよねぇ、と実感。
9時すぎの終演後、急いで帰って仕事再開。遊んだ分だけ働かないと。てことで、朝7時すぎまで頑張りました〜。