まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

2本の電話

maru992005-01-14

珍しい人から電話があった。東京大空襲の夜に生まれたフリーのカメラマン。私が学生の頃からの付き合いだから、もう25年。「退職したんだって?」 そうなんですよ〜。長年フリーでやってきた経験上、最初は大変だろうと心配になったらしい。我が家の事情もすべて知っている彼と、伯母のことも含めて小1時間話し込んだ。彼は、デジタルカメラ全盛のこの時代に、パソコンをまったく使わず、一切デジタル加工しない写真で勝負をしている。写真にパソコンを使用しないだけでなく、そもそもパソコンにさわったことすらないという生きた化石のような御仁。ケータイのメールすら使っていない。頑固なんである。「人と人とのコミュニケーションは直接話をするのがいちばん」 と彼は言う。そりゃあそうなんだけどねぇ。直接話したくない場合もあるでしょ? 「どんな人とだってちゃんと話すさぁ」 はいはい。そうでした。そういう方でした。ご立派! でも私にはとてもできないわ〜。

いつまでも手芸ばっかりやっていても仕方がないので、これまで何度も思い立っては挫折してきたユーザー辞書の編集を始めた。ワードでメモ程度に残そうと思うと検索が不便で役に立たないから、辞書作成のソフトをダウンロードしてみた。最初にトライしたフリーソフトはどうにも使い勝手が悪く、30日の試用期間付のシャアウェア。といっても千円ちょっとと超廉価。慣れれば結構使えそう。こういう作業を始めるとあっという間にはまってしまう。ウェブ上でダウンロードできる辞書ファイルなんかも拾ってきたりして、いよいよ面白くなってきたところへ、あいや〜、久々にお仕事依頼のメール。去年からずっと続いていてまだ当分は決着しそうにない裁判書類で、この件はいつも急ぎと決まっている。「お願いできますか?」 もちろんですとも。何たって今週初めてのお仕事ですしぃ。手芸にかまけてスポーツクラブをさぼっていたから今日こそ泳ごうと思っていたけどパスパス。

そうと決まれば、腰をすえて始めてしまう前にケーキの材料を買いに行かねば。明日は、油絵の教室の予定だったのだけれど、ご自宅を使わせて頂いている先生のお母様が腰痛のため中止になり、せっかくだから今月2度目の自習日にして、大泉学園の画廊茶房 「節」 で描くことになったんである。レシピは夕べのうちに決めてあった。前回の梅酒のカステラに続いてまたまた和風にゆず味噌のケーキ。肝心のゆず味噌が分量に足りないので、いちばん近くのスーパーにさっと行ってすぐに帰ってくるつもりで、パソコンの電源もオンのまま出かけたのだが、あらら、ゆず味噌がない〜。2件目はプロントのあるビルだけど、眉を描いてないから寄れないのでササッと通り過ぎる。この2件目でもなくて、結局ヨーカ堂まで行ってしまった。ぜいぜい。急いで戻って、6時頃から仕事を始める。

おなかが空いたところで、モヤシたっぷりのカレー味噌ラーメンを作り、テレビの阪神淡路大震災10年目の特別番組を見ながら食べる。その後NHKの 「人間ドキュメント」 でも神戸の医師をとりあげていた。10年経った今でも震災の影響で体調がすぐれない人が多いそうだ。もちろん心の傷もそう簡単に癒えるはずもない。災害の多かった今年、被災者のひとりひとりがその影響を克服できるまでには、一体どれほどの時間がかかるのだろうか…。

ラーメンの食器を片付け、そのままキッチンに残ってケーキを焼く。手順は簡単。オーブンに入れ、仕事を再開した途端に電話が鳴った。またしても懐かしい人から。直接話をするのは何年ぶりかしらん。私が法律事務所に転職した当時の年下の先輩で、3年も経たないうちに寿退職してしまったのだけれど、今でもごくごくたまに連絡を取り合っている。彼女も退職のニュースにビックリして電話をくれたのだった。年賀状の効用。久々だったので話がはずみ、途中でオーブンがチーンと鳴ったので気になって気になって仕方なかったけど、そのままオシャベリを続けてしまい、結局また小1時間。急いでオーブンを開けると焦げてなかった。ホッ。

9時頃から再び仕事再開。今日明日中とは言われてないけど、週末予定が入ってるから終わらせておかないと。この用語、前にもこの案件で出てきたなぁ、と思っても、この案件だけで訳した書類の数がすごいことになってるから、めざす書類がなかなか見つからない。やっぱりユーザー辞書を早く何とかしないといかんな。

今週ずっと遊んでいたのに、金曜日の夕方に来た仕事で午前4時まで計8時間。いかにもフリーランスっぽいやねぇ。とりあえず訳し終えたから、見直しは明日明日!