まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992004-10-17

8時にセットした目覚ましが鳴る前に電話のベルで起こされた。伯父だった。「早すぎるってば」 「だってもう7時過ぎてるよ」 日曜の朝7時は急ぎの用でもないのに電話するような時間じゃないだろう、普通。伯母の納骨の際に自分の名前で卒塔婆を1本立てるから、とそれだけを言うために起こさないでくれ。遺言書のコピーを送ったきり何も言ってこないから納骨には来ないんじゃないかと思っていたので、意外な電話ではあったけど。

9時から着付けを始めて、10時ちょっとには一応終わったのだけれど、久しぶりのせいかイマイチ帯が決まらない。全体的になんとなくもっさりしている。でもイチからやり直すと間に合わなくなるおそれがあるので、そのまま着物のお店に行って手直しをしてもらった。やっぱりプロの手が入ると全然違う。とってもシャープになって、ご満悦♪

早めに出た分、時間があいてしまったので喫茶コーナーでひと休み。ほぼ同年代と思われる隣りの席の女性がじっと私の着物を見ている。こそばゆい。気がつかないふり。そしたら話しかけてきて、最初は当たり障りのない話だったんだけど、結婚はしているのか、仕事はなんだ、と立ち入ってきた。変な人だなぁ、と思いつつ大人の応対をしていると、自分は今度再婚することになったのだけれど、このまま再婚していいのかどうか迷っている、と言い出した。初対面の私にそんなこと相談されても〜。「あなたはまだ若いからいいわね」 なんてことを言うので 「私もう○○ですよ」 と年齢を言ったら、「うそっ! 20代かと思った!」 だって。いくらなんでもあまりに無理がありすぎるだろう。今から老後が心配で仕方ないとか、自分には手に職もないからとか、そんなことばかりグチグチ言うので、「そんなに先のことを今から心配するより、今、自分がいちばんやりたいことをなさったら?」 とつい言ってしまったら、「やりたいことなんて別にないもの」 ときた。いかん。このままだとますます深みにはまってしまう。とりあえずはげまして、「時間なので」 とウソをついて席を立つ。彼女のシアワセを祈ろう。

池袋の駅からちょっと迷ったけど、「歌舞伎素人講釈 公開講座」 の会場に無事に到着。本業は化学関係なのにとんでもなく博識の吉之助さんがサイトに連動して発行しているメルマガに登録したのが始まりで、今ではメーリングリストにも参加している。ここしばらくオフ会や総見にも参加できずにいたので、皆さんにお会いするのも久しぶり。

黙阿弥の七五調をテーマにした講座はとても面白く、吉之助さんのお人柄どおりになごやかな会だった。自分が普段いかに漫然と、ただミーハーに舞台を観ているかをあらためて痛感する。せっかく吉之助さんや他のメンバーからも様々な刺激を頂いているのだから、きちんと消化して、観客としても成長しなくちゃいけないなぁ。

近くのお店で二次会。残念ながら掘り炬燵式ではない和室だったので、正座が苦手な私は早々に足をくずしてしまう。せっかく着物で行ってもつや消しだなぁ。

まずは自己紹介。出席者は十数人。ひとりひとりがまぁ語ること語ること。歌舞伎との出会い、はまったきっかけ、好きな役者などなど、それぞれが熱っぽく語るのでなかなか一巡しない。六代目菊五郎や十一代目團十郎の舞台を実際にご覧になったうらやましい世代の大ベテランもいれば、歌舞伎を観始めたばかりの人もいるし、年齢も職業も住んでるところもバラバラで、関西からわざわざこの会のために出てきた人もいて、歌舞伎が好きだということだけが唯一の共通項。そのたったひとつの話題で異様なまでに盛り上がる。こういう集まりってなかなかないんだよねぇ。

三次会はコーヒーショップで、9時にお開き。さらに四次会へと繰り出していくメンバーもいたけど、私はリタイヤ。みんな元気だ〜。

ずっと着物でいても窮屈には感じないんだけど、家に帰って脱ぐとやっぱり解放感〜。次は手直ししてもらう必要がないぐらいに着付けがちゃんとできますように!