まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992004-08-16

民生委員さんから電話があった。今朝は自分も診察だったので、伯母のところへ寄ってきたと。また、そのあと伯母の家に風を入れようと鍵をあけて入ったら、和室の箪笥の前に下着が何枚か散らかっていたので、心配になって…と仰る。す、すみません。散らかしたのは私です。急いでいたので〜。2階の雨戸は立て付けが悪く、開け閉めが大変だと仰るので、2階はいいと辞退したら、2階に敷きっぱなしの布団がしけてしまうと心配して下さるので、「残念ながら退院してその布団を使うことはなさそうだから」 と思わず言ってしまった。すると民生委員さんは、「そんなことまだ分からないでしょ!」 と強い調子で仰るのだった。よくなって退院できる可能性がないわけではない、と民生委員さんは本当に信じているのだろうか…。

いつもより早い時間に病院へ向かう。また 「外国へでも行ったのかと思った」 と言われてしまわないように、前回からちょうど1週間目。

昨日ほどではないとはいえかなり涼しいのに東武線の冷房がきつくて、ほぼ1時間乗る間にすっかり冷え切ってしまった。おかげで汗ばむ前に病院に着く。

今日の伯母は、どよ〜んとしていた。まったく生彩がない。前回とは別人のようだ。看護婦さんに様子をきくと、ここしばらくまた38度前後の発熱が続いているとのこと。私がいる間の検温でも7度6分あった。両足の間にたたんだままのバスタオルがはさんであって、伯母にどうしたのかときくと、「よく分からないけど看護婦さんがはさんでいった」 という。すっかりやせてしまって、それでも骨は小さくなるわけではないから、ゴツゴツと出っ張った膝と膝がすれて赤くなってしまうのだそうだ。また、私がいる間に一度、看護婦さんが伯母の体の向きを変えにきた。以前は自分で寝返りを打つように適宜、身体を動かしていたのに、今はそれもできなくなっちゃったんだなぁ。

「今日は何のお寿司を買ってきたの?」「今日はないよ。飲み込めないでしょ」「少しなら大丈夫なのに。のり巻き1本ぐらいなら」 … よっぽど食べたいんだなぁ。

50年来の友人が金曜日に来ることを告げると、「あさってね」 と答える。「民生委員さんが今朝いらしたでしょ?」 とたずねると、「今日は誰も来ない」 と言う。今日の伯母は混沌としている。

いつもなら私が行かれずにいる間に洗濯物がたまるとヘルパーさんがやっておいてくれるのだけれど、お盆休みで人手が足りないらしく、ビニール袋に3つもたまっていた。今まででいちばん多い。洗濯に30分、乾燥に30分×2回。その間、会話がとぎれると、伯母はうつらうつら居眠りをする。時間だけが静かに流れていく…。

帰りの電車の中で考えた。私はまだ伯母の家に万一の時に知らせるべき人をメモした電話帳を取りに行っていない。いかにも最期の時を想定した行為だと思うとなんとなく抵抗があるのだ。その反面、民生委員さんと違って、もう退院する可能性はないこと、いつ訃報が届いてもおかしくない状態であることは受け入れている。矛盾している。

早い時間に病院に行くことにしたのは帰ってからまとまった時間を仕事にあてるためだったのに、今日はどうにも集中できない。のらない。アルパで気分転換しても効果がない。それなら、と先にお風呂に入り、仕事再開。…ダメだ。やっぱりのらない。ううう。こんな日は無理してねばってもいい結果は出ないと経験的に分かっているので、明日に期して寝てしまうことにした。…こんな日もあるさっ。