まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992004-09-03

本当は今日明日と翻訳の大先輩のところへ泊まりに行く予定だったのだけれど、とりあえず延期してもらった。えっちらおっちら部屋の片づけをして、P姫伝授のヨーグルトチーズがすっかり気に入ったので、新たに1パック水切りをして、第一段階の水切りが終わったところでパックに移して冷蔵庫へ。

また泊まることになっても大丈夫なように、洗顔セットを用意した。でもきっと、前もって準備した時には必要ないんだろうな。

病院へ行く前に整骨院に寄る。といっても診療ではなく、前に腰痛が出た時に保険診療してもらったら、社会保険局から保険申請の内容を確認する書類が届いて、整骨院からの申請の内容と違うことを書くとまずいらしいからチェックしてもらうため。漠然とした 「腰痛」 では保険申請が通らないそうで、台所ですべって足をひねり、肩もぶつけたことになっている。整骨院からの保険申請の大半はこういう便宜上のでっちあげなんだって。変なの〜。

次はその社会保険局へ出向いて、国保6か月分の前納。毎回ペイイージーで払うの面倒なんだもん。ついでに保険申請の確認書類も提出する。

さて、次はようやく病院。なんやかやで着いたのは4時頃だった。伯母は鼻に管を通して酸素を吸入していたけれど、顔色は悪くない。「痛いところない?」 ときくと、「ないけど、声が出ない」 とかすれた小さい声で答えた。

連絡ノートを見ると、午前中に訪ねてくれた民生委員さんからのメッセージがあったので、「来てくれたの分かった?」 と伯母にきいたら、「来てないよ」 だって。伯母がちゃんと返事をしてくれたって書いてあるんだけどなぁ。そうかと思えば、担当の階が変わってしまった看護婦さんがわざわざ様子を見に来てくれて、「分かる?」ときくと、わずかながら笑顔になって、しっかりうなずいた。伯母ちゃんたらゲンキン。

容態が落ち着いているので洗濯を済ませて帰ろうとしたら、足の手術をしてくれた先生とガンの説明をしてくれた先生の両方がナースステーションにいらして、少しだけお話をした。尿の量が少しずつ減っていて、腎機能が衰え始めているそうだ。たとえ心臓が丈夫でも、腎機能が一定のレベル以下に落ちれば尿毒症になってしまうという。やはり確実にその時は近づいているのだ。

栄養を送っている点滴をやめてしまえば、すぐにでも終わりの時が来る。その意味で点滴も延命措置に違いはない。それでも、残念ながらガンの治療ができない状態で、食事ができればとれるはずの栄養さえも奪ってしまうことはしたくないから、予定が立たない状態で毎日通ってくるのは大変だろうけれど、点滴だけは続けさせてほしい、と先生は言った。もちろん異論のあろうはずがない。こちらからお願いしてやって頂いているのだから。確かに伯母にとっては、歩くことも食べることもできずにベッドに横たわっているだけの時間を延ばしたところで意味はないのかもしれない。むしろ私が時間をもらっているような気がする。積極的に身内と呼べる最後の存在である伯母を喪うことへの心の準備をするために必要な時間を…。

帰る前に 「明日また来るからね」 と言うと、伯母は眉をしかめて何か言いたそうな顔をした。私の仕事を心配してるのかな、と思って 「遅い夏休みをとったから、明日も来られるんだよ」 と、安心したようにうなずいた。

帰り道の足取りは重かったけれど、スポーツクラブのロッカーに水着を置いてあるのを思い出して、気分転換に泳ぐことにした。空いていて気持ちよく泳げた割にはなんとなく物足りなくて、帰ってからさらにお風呂に入る。2時間近くも入ってしまった。そろそろ3時…。