まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992004-09-04

夜中すぎからゴロゴロと雷が鳴っていたが、朝になっても雨雲は去らず、今にも降り出しそうにどんよりと曇った空。

ふわふわの白いロールパンにキーウィのスライスとたっぷりのヨーグルトチーズをはさみ、3種類のあらびきソーセージを添えて、琉球もろみ酢アセロラドリンク割をプラスすれば、ビタミンとたんぱく質たっぷりの朝食。TVでアセロラドリンク割は私にはちょっと甘すぎた。シークワーサー割の方が好みだな。ヨーグルトチーズはさっぱりとしていて、とっても美味しかったけど、いい気になってちょっと食べすぎ〜。

電車に乗る前はかろうじて降らずにいたけれど、病院の最寄り駅を降りたらシトシト雨だった。濡れた傘を手に病室に入ると、伯母がいきなり何か言った。聞き取れなかったけれど、「雨降ってるの?」ときいたような気がする。「昨日より声がよく出てるね」 と言ったら今度はしっかり 「少しね」 と答えた。熱も37度台に下がって顔色もいい。

伯母がまた何か言った。ちょっと長めの文章だった。聞き取れなかったので 「もう一度ゆっくり言って」 と言うと繰り返してくれたのだが、やっぱり聞き取れない。「もう一度」 と言ったらむくれたように黙ってしまった。ちょうどそこへ担当の看護婦さんが様子を見に来てくれたのでいきさつを話すと、看護婦さんが 「じゃあ今度は私にもう一度言ってみて」 と言ってくれたがだんまりのまま。「一回しか言ってくれないんだぁ」 と看護婦さんが言うと、伯母が力強くうなずいたので、私も看護婦さんも笑ってしまい、そうしたら伯母も吹き出すように笑った。「久しぶりに笑ってくれたねぇ」 と看護婦さんは優しく伯母の髪をなでた。そこへ別の看護婦さん。「今ね、笑ってくれたんだよ」「そうなの? 私にも笑って見せて〜」 と、伯母の顔をのぞき込むと、伯母は照れくさそうに微笑んだ。「また来るからね」 と伯母の手を握って2人が仕事に戻って行った後、2人目の看護婦さんも、昨日来てくれた別の看護婦さんも、9月から担当が替わって別の階に移ったのに、心配して様子を見に来てくれているんだよ、とゆっくり大きな声で説明して、「分かった?」ときくと、伯母はしっかりうなずいた。伯母の笑顔を喜んでくれる人たちがいて、彼女たちの気持ちを伯母が受け止めている。この病院でよかったとあらためて思った。

洗濯に行って戻ってくると、伯母は眠ってしまっていた。洗濯に30分、乾燥は30分ずつ2回で全部で90分。伯母が起きていても、もう特に話もないのだけれど、眠ってしまうと完全な手持ち無沙汰になってしまう。いつまで続くか分からない静かで平和な時間…。

洗濯が終わる頃には伯母も目を覚まして、「明日また来るね」 と言うと、また眉をくもらせた。やはり私が毎日来ていることをいぶかしがっているのだろう。「明日は日曜日だから来られるんだよ」 と言い訳めいた説明をして、「じゃあ帰るね」 とあらためて声をかけても反応がない。「今日はたくさん話をしたのに、最後ぐらい何か言ってよ」 と口にしてから、「最後」 という言葉を使ってしまったことにハッとして、「帰る時ぐらい何か言ってくれてもいいでしょ?」と言い直すと、「気をつけて帰って」 と言うのが分かった。そんな言葉をきくのも久しぶり。ちょっと胸が熱くなった。

病院を出る時には幸い雨がやんでいたのだが、東武線に乗っている間に激しく降り出して、乗換駅に着く頃には土砂降りだった。地下鉄のホームに降りるエスカレータに乗ってまもなく稲妻が光り、その途端、停電してエスカレータが急停止したので、あやうく前のめりになるところだった(慣性の法則…だっけか?)

地下鉄のエスカレータも止まっていたが、幸い地下鉄の運行そのものには影響がなく、降りたらすごい雨で、改札口を出た人たちが帰るに帰れず人だかりができていた。おなかも空いていたので駅前のプロントに避難する。プロントの入っている駅ビルでも一時停電したそうだ。それほどの雨だったのに、本に夢中になっている間に雨足が弱まり、ほとんど濡れずに帰れた。と思ったら、家に着いた途端にまた降り出し、雷も鳴り出して再び土砂降りに。なんて天気だ。それにしてもラッキーだったなぁ。明日は晴れてくれますように…。