まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992004-02-13

病院に着いたら昼食の最中で、「今日処置するっていうから来たんだよ」と言ったら伯母は固まってしまい、「心臓がドキドキしてきちゃった」と言う。そうか。先生がハッキリ日付を言わなかったのは怖がらせないための配慮だったのね。ああだこうだ言いながらも伯母は完食。「今のうちに寝ておけば?」 と言うと、「寝られやしないわよ」 とブツクサ言いつつ横になり、1分もしないうちに寝入ってしまった。そのうちイビキまで…。

今日はめずらしく噺家のようににぎやかな向かいのご主人も夕方まで来ないそうで、6人部屋の5人までスヤスヤとお昼寝。たったひとり98歳のおばあちゃんだけが口をモゴモゴさせながら身の回りの荷物を入れたり出したり。静かな病室で、眠る伯母の隣りで私は組紐にいそしむ。

目を覚ました伯母がみかんをひとつ食べ終えたところへ先生が来て、ナースステーションで処置をするというのでビックリ。伯母はトイレを済ませたその足でそのままナースステーションに向かう。「おっかないからついて来て」 と言うので一緒に行くと、先生は包帯をといて指の状態と処置の手順を説明してくれた後、「あまり素人さんが見るべきものじゃないから」 と言い、私は見ていたかったのだけれど、「いろいろ企業秘密もあるから病室で待ってて」 と先生が言うので素直に撤退。

待つこと40分ちょっと。「終わりましたよ」 という先生の声に顔を上げると、伯母が看護婦さんに支えながら自分で歩いて病室へ戻ってくるところ。すぐに歩けるとは思っていなかったので驚いた。

局所麻酔で骨も若干削ったというのだが、それにしては痛みもなく、先生の言葉どおり思ったより簡単だったので、伯母は安心したのか表情も明るく、いつになく冗舌。麻酔が切れても点滴のビリビリと同じ程度の痛みだそうで、よかったよかった。

ますます包帯グルグルでリハビリシューズはもちろんスリッパも入らないので、男物のサンダルで軽いのを探しに靴屋へ行ったがよさそうなのがない。お店の人に相談したら、スリッパの甲の部分の真ん中をハサミで切り離して穴を開け、紐を通してくれた。セール中でわずか490円の特製スリッパのできあがり。伯母にはかせてみたらもうバッチリ。「これなら自分でちゃんとはける」 と伯母もニコニコ。靴屋のオジサンありがとう!

伯母が大嫌いな点滴も今日からはもう朝に小さいのを1本だけでいいそうで、伯母の喜びようったら。

いやぁ、よかった。私もホッとして、足取り軽く、ケーキの材料を買って帰る。生クリームが売り切れていて4件も回っちゃった。

フォンダンピーカンナッツケーキと赤ワインのチョコレートケーキの2種類を焼く。なんとなくウキウキした気分が続いていて、つい鼻歌なんか出ちゃったりして。

すべて焼きあがったのは11時半すぎだったのだけれど、ハタと気がついた。自分だけ安心しちゃって、民生委員さんと伯父に報告するのを忘れてる〜! やれやれ。

写真は、病院の談話室に飾られていた花。談話室だけじゃなく、あちこちにいつもフレッシュな花が飾られている。こういう心遣いっていいよね。