まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992004-06-23

9時ちょっとの電車で伯母の病院へ。リハビリの先生との約束は11時。15分前に到着すると、「先生がリハビリ室で待ってるって」 と伯母が言うので2階の病室から1階のリハビリ室に降りると、「あれ? 一度リハビリ室に戻るけど時間になったら病室に行きますって伝えたんですが…」 と先生。あ…、ははは〜。伯母のこの程度の思い違いは笑い飛ばす余裕ができてきたワタシ。

炎天下の中、先生と一緒に伯母の家に向かうと、11時半の約束だったケアマネージャーさんがすでに到着していて、向かいに住んでる民生委員さんが鍵を開け、伯母の家に風を通してくれているところだった。ほぼ半年カラッポだった家はホコリだらけで、すぐに足の裏が真っ黒に。私は素足だからいいけど、白い靴下をはいていらした先生とケアマネには申し訳なかった。やっぱり事前に掃除に行くべきだったなぁ。

一段低い上にタイルで底冷えする床はフローリングかクッションフロアで床上げする。私でもよっこらせ、と上がるのが大変な玄関には手すりと階段状にするための中段を取り付ける。退院後の寝室になる部屋の畳を替えて、低めのベッドを入れる。トイレまでの通路、トイレの中、窓を開け閉めする廊下などに手すりをつける。伯母の定位置の真後ろにある茶箪笥は転んだときに危ないので別の場所に移す。…などなど細かい指摘をしてもらって、床上げについては業者と連絡の上、新たに下見をしてもらった上で見積りをとることになった。

また、本当なら週2回のデイケアセンターでのサービスを3回にふやしたいところなんだけど、迎えにくるのは8時半すぎなのに伯母は落ち着かなくて4時頃から起きて待ってるせいでひどく疲れるらしく、いくら言っても4時起きをやめる気配はないので、無理に3回にせず、その分ヘルパーさんに来てもらう回数をふやすことになった。

問題の多いお金の管理については、退院後も引き続き私が通帳類を保管して、少なくとも月1回は伯母の家に出向いて必要な現金を届けることになった。そうすれば伯母も安心するだろうから、と。

いざ退院が決まったら大変だなぁ。プチリフォームだって業者が家に入るたびに私が行かないといけないわけだし。まぁ、今まで長いことほったらかしにしておいた結果なんだから仕方ないか。

ケアマネさんや先生と別れて買物を済ませ、病院に戻ったのは1時半すぎ。着いた途端に 「シャンプーとリンスがなかったの」 と言われて力が抜けそうになる。他に必要な物はないかとさんざん確認したのに…。外はメチャクチャ暑いんだぞぉ。でも仕方がない。再び駅ビルへ逆戻り。

洗濯も済ませたし、いつものように談話室で記録ノートを書いて、4時すぎ。さて帰ろうか、と病室に戻ると、あれ、伯母がいない。トイレかな? 使用中のブースに声をかけても返事がない。じゃあ違う人か。他に行くとこないはずなんだけどな。看護婦さんにきいても心当たりがないと言う。やっぱりトイレか? 再び声をかけるが返事がない。看護婦さんも心配してきてくれて、トイレのドアをドンドンと叩くと、伯母が泣きそうな顔で出てきた。急におなかがゴロゴロしたので急いでトイレに行ったら、かつてないような真っ黒なモノが出てきてビックリしてパニックに陥ったらしい。看護婦さんの説明によれば、昨日から飲み始めた貧血の薬の影響らしいのだが、「イカ墨みたいなの」 と今にも泣きだしそう。「大丈夫だから。説明しなくてごめんね」 とやさしい看護婦さんに支えられて病室に戻ると、一見普通に身支度しているように見えたのだが、パジャマの中は大変なことになっていた。太ももまで真っ黒。看護婦さんは慣れた手つきでケアしてくれるのだが、伯母はすっかり落ち込んでしまい、「なさけない」「身の置き所がない」「申し訳ない」 を繰り返す。薬のにおいばかりでちっとも臭くないし、大丈夫だからと言っても目がうるんだまま。ことに私がそばにいるのが余計につらいらしい。何度も粗相をして看護婦さんにお世話になっているものの、私が居合わせたのは初めてなので…。他人の私に下の世話をさせても平気なおばあちゃんもいるのにねぇ。

幸いすぐに洗濯したのできれいに落ちた。でも洗濯と乾燥2回で待つこと1時間半。まだ落ち込んでいる伯母にまったく関係ない話をしてなんとか元気づけようとするんだけどうまくいかない。そこへ話しかけてきてくれたのが数日前に入院してきたばかりの30代の女性で、なんと3度目の交通事故でムチウチという気の毒な人。偶然ケアマネさんと知り合いだそうで話がはずみ、伯母も加わって話をしているうちに元気になってきた。助かったぁ。

「この病院って売店ないですよね?」と彼女にきかれ、そういえばそうだ、と初めて気がついた。ひまつぶしの雑誌も買えなくて不便だと言うので、伯母を元気づけてくれたお礼に買ってきてあげることにして、今日3度目の駅ビル詣で。歩け歩け運動みたいだな。

夕飯の時間になってしまったので帰るに帰れず、結局6時半まで病院にいた。でも相変わらず食欲がなかった伯母が私の買っていったお刺身もぺろりと平らげたし、病院のおかずも珍しくほとんど食べたので安心した。

年をとるのって本当に大変なことだ。同時に、病院に行くたびに思うことだけど、看護婦さんという職業はすごいなぁ、私には絶対できないなぁ、とつくづく思いながら帰途に着く。

また寝過ごさないように電車の中では組みひもにいそしみ、朝からコーヒーを1杯も飲めずにいたのでプロントでひと休み。「疲れた顔して大丈夫?」 なんて声をかけてもらうと、それだけで癒される気がしちゃう。

コーヒーと他愛のない会話でリセットできたので、気合を入れ直して10時半から仕事再開。終わった頃には3時すぎちゃったけど、これで再び在庫がはける。お願いだから、今度こそギブミーアブレイク!

以前、菜の花のようになってたブロッコリーのあとに、おいしそうなナスが…。