まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

ライブビューイング

13時間の時差は大きく、今朝も錦織圭くんの試合の予定時刻に合わせて早起きしたのだけれど、現地ではもう夜近いのに、スコールでその前の試合が中断したため圭くんの試合も大幅に遅延。午後から出かけないといけないから間に合わないだろうなぁ、と半ばあきらめていたところ、ようやく圭くんの準決勝戦が始まり、しかも圭くん、ストレートで勝ってくれたおかげで、圭くんの決勝進出を見届け、その数分後に家を出るというギリギリのタイミング。

千代田線と日比谷線を乗り継いで東銀座の東劇へ。14時半からメトロポリタン・オペラのライブビューイング。今シーズンももう終盤の8作目。昨シーズンに Fire Shut Up in My Bones で話題を集めたテレンス・ブランチャードの新作オペラ「チャンピオン」。

試合での殴打で対戦相手が昏睡状態に陥り、そのまま死亡してしまったボクサーの実話を彼の評伝をもとに、実名のままで作品化している。死亡させた側のエミール・グリフィスが主人公で、その若き日をライアン・スピード・グリーン、晩年をエリック・オーウェンズが演じる。「男を殺した私を世間は許してくれたが、男を愛した私を世間は殺したがっている」という評伝の一節が作品の鍵になっている。

亡くなった対戦相手の亡霊に怯え、家庭生活もうまくいかず、暴漢に襲われ、その襲撃の悪夢に悩まされる晩年のエミール。若き日の自分が現れ、許しを求め、許す、と答える場面があって、これも平野啓一郎さんの小説に出てくる「分人」かな、と思ったりした。

前半の華やかな衣装、情熱的なダンス、リングの熱狂などエネルギーに満ち溢れ、最後はエミールを取り巻く多くの人々もその場にただ無言で佇み、静かに幕を閉じる。少年時代のエミールを演じる子役の澄んだ声がこの静けさの中でとても印象的だった。

指揮者のヤニック・ネゼ・セガンは、休憩の間に着替え、黒字に白いラインが入り、フードもついたトレーニングウェアのような衣装にボクシングのグローブまで付けて登場して大喝采を浴び、その後のインタビューでも「衣装さんが作ってくれたんだよ」と嬉しそうに語っていた。

17時40分頃まで3時間余りの上演。帰りは北千住で途中下車して、おぼんdeごはんで夕食。アジフライと黒豚の黒酢あんかけがメインの定食にしてみた。ごはんとお味噌汁はおかわり自由なんだけど、ボリュームたっぷりでとてもその余裕はなかった。

帰りの電車の中で、図書館で借りた「神様の御用人」新刊を読了。最後に登場した少年と白狼をメインにして、新シリーズを展開していくらしい。読み続けるかどうか、ちょっとビミョーになってきた。

帰宅後に「ラストマン」と「だが、情熱はある」を見る。どちらも佳境。日曜日のお約束の「ちびまる子」と「サザエさん」も録画してあるけど、ちょっとおあずけ。

三日月はもっと細いという指摘を受け、くるみブローチをやり直し、放射線状に土台を張る方法ではうまくいかなかったので、テープ状にするときの平行線に張ってみた。方法としては悪くない。でも形を整えるのが難しく、三日月というよりは「しゃくれ」のようになってしまった。むずい。