まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

映画/オペラ

昨日に続いて手織に専念するつもりでいたのだけれど、Movix のポイントが映画1本分たまっているのに7日で期限切れになってしまうことが分かり、急遽なにか観に行こうとネットで予約したのが「ディア・エヴァン・ハンセン」。これでいいかぁ、と消去法で選んだ作品だったんだけど、どうしてどうして、すごく良かった。もとはミュージカルの舞台作品で、映画化に際し結末が変わったと分かり、舞台のほうのあらすじをネットで調べてみたら、映画のほうが断然いい。映画の大ヒットを受け、舞台のほうも今後の上演では内容が変わったりしないのかしらん。

もともとコミュニケーションがうまくできずセラピーを受けている学生がセラピストとの課題として書いた自分への手紙が思わぬ形で小さな嘘につながり、あれよあれよという間にひとり歩きし始めて、彼の生活は一変するが、所詮は嘘。いずれ破綻する。ミュージカルの部分とそうでない部分とのバランスもよく、オペラと同じで、登場人物が自分の心情をモノローグで吐露する場面を歌にするのは効果的。観て良かった。

観終わる頃にちょうどお腹が空いたので、アリオの3階にある Movix から1階のフードコートに降りたら、日曜日なものだから大混雑。あきらめて帰ろうか迷っていると、目の前のひとり席が運良く空いたので、即ゲット。ローストビーフ丼にチョレギサラダとスープをプラス。久しぶりで食べた。やっぱり美味しい!

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帰宅後、まる子&サザエさんアバランチ科捜研の女などの録画を消化しながら手織を進める。今日中に終わらせたかったのに、まだゴールが見えないうちに日付が変わってしまい、織り続けるか中断して寝るか迷っているうち、ウィーン国立劇場で無観客で上演される「ドン・ジョヴァンニ」の生中継が始まる時間になってしまい、そうなると観ないわけにはいかない(いや、とりあえず寝て、あとで配信を見ればいいだけの話なんだけど、やっぱりね…)。

現代風の演出で、女性陣は古風なドレスではなく色鮮やかなワンピースで、エルヴィラを演じるケイト・リンジーはショートヘア。男性役や中性的な役が多い彼女には珍しい役どころ。舞台装置も貴族の屋敷ではなくゴツゴツした岩山。本水を使い、ドン・ジョヴァンニとレポレッロが水を掛け合う場面があったり、ドン・ジョヴァンニが地獄へと引き込まれるはずの場面でも、血まみれの亡霊に身体の自由を奪われ、亡霊が去った後はその場に横たわったままで、他の登場人物たちが現れて彼の亡骸に触ったりしてから、最後のアリアを合唱している間にドン・ジョヴァンニは立ち上がり、レポレッロの頬にふれてから静かに岩山の奥へと去って行く。ユニークで面白かった。タイトルロールをカイル・ケテルセン、レポレッロをフィリップ・スライ、アンナはハンナ・エリザベス・ミュラー、オッターヴィオはスタニスラス・デ・バルベイラック、ツェルリーナはパトリシア・ノルツ、マゼットはピーター・ケルナー、騎士長はアイン・アンガー。

最後まで観ちゃったのに、手織がまだ終わらなーい!